マネ「バルコニー」に描かれた「モノ」のような人物たちとは?

こんにちは!

今回は、マネの《バルコニー》について解説します。

早速見ていきましょう!

バルコニー

エドゥアール・マネ《バルコニー》1868-1869年

1869年のサロンに出品し、入選した作品です。

元ネタ

この作品の元ネタは、下の絵です↓

フランシスコ・デ・ゴヤに帰属《バルコニーのマハたち》1800-1810年 メトロポリタン美術館

フランシスコ・デ・ゴヤ《バルコニーのマハたち》1800-1812年 個人像

当時この絵のどちらかがルーヴル美術館にあり、マネはそこで目にしたと考えられています。

この作品を元に、マネの生きた時代のブルジョワの都市生活を描いています。

モデル

 

画家ベルト・モリゾです。

顔が強い。

マネとモリゾは親しかったのですが、それが画家としての交流なのか、恋愛関係にあったのかはよくわかっていません。

2人の関係性ついてはこちら↓

細部までしっかり描かれているのはモリゾだけで、他の人物は結構大雑把に描かれています。

 

ヴァイオリニストのファニー・クラウスです。

彼女はマネの妻でピアニストだったシュザンヌの演奏仲間でした。

 

友人の風景画家アントワーヌ・ギユメです。

 

そしてもうひとりいるのに気が付きましたか?

彼はマネの妻シュザンヌの息子レオンです。

ちなみにレオンがマネの子供なのかは微妙なところ…

その辺の話は↓で書いています。

レオン以外は画家と音楽家なので、芸術家たちの肖像といったところですね。

評価

ゴヤの作品とは違って、マネの作品は、人物がそれぞれ別の方向を向いていて、同じ場所にはいるけれど、無関係、無関心さが漂っています。

このことから、サロンで発表した当時は、批評家から「脈絡が無さすぎて意味がわからない」と非難されました。

現代では、近代の人間の心の中にある無関心を捉えているとして、マネの代表作となっています。

パロディ

ルネ・マグリット 《マネのバルコニー》1950年

マネの作品に描かれていた人物を、棺桶に置き換えて描いています。

マネは人物を、人物というよりも「もの」としての視点で描いたと言いたかったのでしょうか。

マグリットは、こういったクセのある面白い作品が多いので大好きです。