フォンテーヌブロー派「狩りの女神ディアナ」を超解説!

こんにちは!

今回は、フォンテーヌブロー派《狩りの女神ディアナ》を解説します。

早速見ていきましょう!

狩りの女神ディアナ

フォンテーヌブロー派《狩りの女神ディアナ》1540-1560年

月と狩猟を司る女神ディアナ(アルテミス)が描かれています。

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本作は画家も来歴も定かでなく、全体の表現がぎこちない感じがします。

ディアナが描かれた絵は数多くありますが、どうしてこの絵が有名なのかというと…

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本作は、神話画の装いを凝らした肖像画と信じられています。

ディアナはフランス語でディアーヌです。

この絵が描かれた当時、フランスでもっとも有名なディアーヌといえば、アンリ2世の愛妾ディアーヌ・ド・ポワティエでした。

それだけであれば、よくあることでは?

なぜこの絵が有名なのでしょうか。

というのも、本作完成時期の推定が正しければ、彼女はすでに50代後半でした。

裸体でモデルになったわけではありませんが、顔は当時の人なら誰もが彼女だとわかるよう写し取られたはずです。

ずいぶん若く描かれています。

決して年をとらず、美貌も衰えなかったといわれるディアーヌなら、この美貌を維持していたとして不思議はないのかもしれません。

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ディアナのアトリビュート

 

小さな美しい顔と、涼やかな切れ長の瞳が何ともいえず魅力的で、高貴で知的な雰囲気を醸し出しています。

ディアナのアトリビュート(その人を特定する持ち物)である、三日月を額に飾っています。

 

さらに弓矢を握り、矢筒を背負い、

 

狩猟大を従えて森を歩いています。

中性的に描かれている理由

 

純潔の擬人像でもあるため、身体つきは中性的で背中はたくましく描かれています。