フェルメール最大サイズの絵「マリアとマルタの家のキリスト」を超解説!

こんにちは!

今回は、フェルメール《マリアとマルタの家のキリスト》についてです。

早速見ていきましょう!

マリアとマルタの家のキリスト

ヨハネス・フェルメール《マリアとマルタの家のキリスト》1654-1656年頃

一番大きい絵

本作は、現存するフェルメール作品のなかで一番大きく、158.5×141.5cmあります。

フェルメール最初期の作品で、彼の描いた数少ない宗教画のひとつです。

マルタとマリア、偉いのはどっち?

聖書の有名な場面を描いた絵で、『ルカによる福音書』10章のエピソードがもとになっています。

キリストはマルタとマリアという姉妹の家に招待されました。

 

マルタはキリストをもてなすため忙しく働いていました。

 

一方で、マリアは座り込んだままキリストの話に聞き入って、働こうとしません。

 

マルタが何もしないマリアに対して不平を口にすると、キリストが「マルタ、マルタ。あなたは多くのことに心を配り、思いわずらっている。しかし、大切なことは1つしかない。そしてマリアは良い方の選択をしたのだ」と彼女を諭しました。

その場面を描いたのが本作です。

 

マリアの頬に手を当てるポーズは図像学的にはメランコリーを意味しています。

 

また、マリアが裸足であるのはキリストへの謙譲を意味しています。

ルーベンスの弟子の作品を参考に?

エラスムス・クウェリヌス《マルタとマリアの家のキリスト》1645年頃

本作は、ルーベンスの弟子エラスムス・クウェリヌスが描いた上の絵を参考に描いたのでは?ともいわれています。