日本で見れるフェルメール?「聖プラクセディス」を超解説!

こんにちは!

今回は、フェルメール?な《聖プラクセディス》についてです。

早速見ていきましょう!

聖プラクセディス

ヨハネス・フェルメールに帰属《聖プラクセディス》1655年

フェルメール作ではなさそう…

フェルメールの現存する37点の作品のうち、真贋がハッキリしていない作品がいくつかあります。

この絵もその中の1枚で、フェルメール作ではない可能性の方が高いとされています。

画面左下には「Meer 1655」というサインがあるそう(画像で見てもよくわかりませんが)。

このサインについても専門家の間で意見が分かれており、フェルメール作だとも、これは後世に別の人物が付け加えた偽のサインだともいわれています。

絵に使われているシルバーホワイトの色が、他の作品に使われているものと同じだとアムステルダム国立美術館が発表し真作としましたが、マウリッツハイス美術館は認めていません。

「〜に帰属」というのは、真贋がはっきりしていないという意味です。

聖プラクセディスってどんな人?

 

聖プラクセディスは、2世紀ローマでキリスト教の殉教者の遺体を清めた聖女です。

この絵の彼女の顔立ちがフェルメールの《眠る女》と似ているともいわれています。

 

彼女が一体何を絞っているのかというと、絵の背景に見える殉教者の血を含ませたスポンジです。

それを華美な器に注いでいます。

唯一の模写作品

フェリーチェ・フィチェレッリ《聖プラクセディス》17世紀

本作品は、イタリアの画家フェリーチェ・フィチェレッリが描いた上の絵の写しと考えられています。

フェルメール作だとしたら、現存する作品の中で本作が唯一の模写作品です。

 

構図はフィチェレッリの作品とほとんど同じですが、フェルメール?版の方では聖プラクセディスが十字架を握っています。

フェルメール?版の方ですが、背景に描かれているモチーフが前景に描かれているモチーフよりも制作時間的に前に描かれていることから、これは模写の制作手順ではなくオリジナル作品の制作手順だともいわれています。

また、フィチェレッリ作とされている絵画とこの絵を比べたときに筆づかいがよく似ていることから、もはやフィチェレッリ作なのではとも…。

約10億円で落札

2014年7月、ロンドンのクリスティーズでこの絵は競売にかけられ、624万2500ポンド(約10億8600万円)で落札されました。

この絵は、アメリカのバーバラ・ピエセッカ・ジョンソン・コレクション財団が所有していましたが、2013年にジョンソン夫人が亡くなったため、オークションに出されました。

売上の一部は、前所有者のバーバラの出身地ポーランドの自閉症研究施設の支援にあてられました。

新たな所有者からこの作品の寄託を受けた国立西洋美術館が、2015年からこの絵を常設展示しています。