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三菱一号間美術館で開催中の「オランジュリー美術館 オルセー美術館 コレクションより ルノワール×セザンヌ —モダンを拓いた2人の巨匠」展に行ってきました。
目次
オランジュリー美術館 オルセー美術館 コレクションより ルノワール×セザンヌ —モダンを拓いた2人の巨匠

パリ発・世界巡回の話題展が日本唯一の会場へ
本展はパリのオランジュリー美術館が初めてルノワールとセザンヌを同時に主役に据えた企画で、オルセー美術館と連携した世界巡回展。52点の作品が来日しています。
ミラノ、スイス(マルティニ)、香港を経て日本へやってきました。
チケットの価格と入手方法
一般 2,500円、大学生 1,500円、高校生 1,300円、小・中学生 無料です。
詳しくはこちら
ロッカー
入り口付近や受付右側などにロッカーがあります。
音声ガイド
声優の羽多野渉さんと細谷佳正さんの音声ガイドがあります。650円です。
写真撮影
一部をのぞきほぼ全ての作品が写真撮影OKです。動画撮影はできません。
手荷物制限あり
リュックやA4サイズ超の荷物は展示室に持ち込めません。入口の無料ロッカーを利用しましょう。
混雑
日曜日の朝イチで行きました。開館20分前で20人くらい並んでいました。
開館前には60人くらい?もっと?並んでいました。これは今後かなり混みそう…!
10時過ぎ、館内の外が見える通路から美術館の出入り口付近を見たら、外まで列があってかなり並んでいてびっくり。11時半くらいに出た時には列はなく、すぐ入れるようになっていたので、朝イチ早めにいくか、時間をずらしたほうが良さそう。
ということで館内もかなり混んでいて鑑賞どころではないのでは?というとそういうわけでもなく、作品数が少なくてゆとりを持って展示しているので、確かに混んではいるのですが、人で何も見えない…!という感じではありませんでした。人の流れも早いです。
狭い部屋に作品が展示してあるので、かなり人の波があります。ものすごくたくさんの人が一枚の絵を見ようと混雑していたかと思えば1、2分後には誰もいなかったり…笑
ルノワール×セザンヌ展 みどころ
2人の巨匠、その素顔と交遊
ルノワール(1841-1919)

仕立て職人の子として生まれ、陶器絵付けの徒弟から画家へ。印象派を牽引した一方でサロンでも健闘し、のちに輪郭線を重視する古典的スタイルへ回帰。
収集家カイユボットの遺贈交渉の中心となり、印象派が国立コレクションに受け入れられる道を開きました。
社交的で温厚、南仏でも制作を続けます。
セザンヌ(1839-1906)

エクス=アン=プロヴァンスの裕福な銀行家の家に生まれ、法律家の道を捨てて画家に。
パリと故郷を往復しながら孤独に制作を深め、形態と構成を徹底して探究。
20 世紀の抽象絵画へ通じる「近代絵画の父」と称されます。
社交は苦手でもルノワールやピサロとは友情を結びました。
2人の交流
1860年代、友人バジールの紹介で出会った2人は、1882年冬に南仏レスタックで再会。
肺炎を患ったルノワールをセザンヌ母子が看病し、作品を預け合うほど親密になります。
1895年のヴォラール画廊個展では、ルノワールが誰よりも喜んでセザンヌ作品を購入したというエピソードも残っています。
第1章

1章では初期の静物と風景を並べ、花や果物、樹木の描き方の違いを浮き彫りにします。

ルノワールの《花瓶の花》がいきいきと花瓶から溢れ出すのに対し、

セザンヌの《青い花瓶》は傾いた器と控えめな色調に緊張感が宿る、そんな対比が随所に現れます。


第2章

2章は戸外制作と風景画。

セザンヌは南仏の岩肌や松をリズミカルな筆致と大胆な構図で描き、ルノワールは光あふれる木陰を細やかな緑の濃淡で表現しました。


第3章

3章は肖像画。


ルノワールの《ピアノの前の少女たち》や

《ピエロ姿のクロード・ルノワール》が親密な温かさを伝える一方、

セザンヌの《セザンヌ夫人の肖像》、

《画家の息子の肖像》は感情を抑えた構築的な筆致が特徴です。





第4章

4章は再び静物へ。

ルノワールが桃や苺を瑞々しく描くのに対し、セザンヌは《わらひもを巻いた壺、砂糖壺、りんご》などで不安定な角度や色面の交差を試み、りんご一つで「パリを驚かせたい」と語った探究心を示します。





第5章
終章は影響関係。ここは撮影不可です。
ピカソの裸婦や静物をルノワール、セザンヌの作品と並置し、20世紀へ受け継がれた革新の系譜を体感させます。
また映像インスタレーションでギヨーム邸の室内も再現し、当時のパリで名画が飾られた風景を追体験できます。

ルドンの《グラン・ブーケ》も撮影OKでした。
ミュージアムショップ
ショップには図録やポストカード、クリアファイル、ボールペン、ステッカー、ランチトートバッグ、ドリップコーヒー、マグカップ、Tシャツ、扇子などがありました。
11時過ぎくらいにショップに入りましたがレジ待ちもなく空いていました。
カフェ&レストラン
「Café 1894」があります。
明治期(1894年)に銀行営業室として利用された空間を復元したミュージアムカフェ・バーで、とってもおしゃれですがかなり混んでいます。
展覧会コラボメニューもあります。
ルノワール×セザンヌ展 概要
会期:2025年5月29日(木)〜9月7日(日)
住所:東京都千代田区丸の内2-6-2
開館時間:10:00〜18:00
※祝日を除く金曜日、第2水曜日、8月の土曜日、9月1日(月)〜7日(日)は20:00閉館
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(祝日、トークフリーデー(6月30日(月)、7月28日(月)、8月25日(月))、9月1日(月)は開館)