ルドン展の感想と完全ガイド!オディロン・ルドン ―光の夢、影の輝き

こんにちは!

パナソニック汐留ミュージアムで開催中の「オディロン・ルドン ―光の夢、影の輝き」に行ってきました。

オディロン・ルドン ―光の夢、影の輝き

ルドンのパステル画、油彩画、木炭画、版画など約110点が展示してあります!ほぼ岐阜県美術館のルドンコレクションです。

チケットの価格と入手方法

土日祝に行く場合は、当日チケットを購入する方も日時指定予約が必要です。

一般 1,300円、65歳以上 1,200円、高・大学生 800円、中学生以下無料です。公式HPに100円割引券があるので要チェック!

詳しくはこちら

ロッカー

入り口の向かい側にあります。

音声ガイド

ありません。

写真撮影

会場内写真撮影不可、出口にある↑このパネルのみ写真撮影OKです。

混雑

日曜日の朝イチで行きましたが、日時指定予約制だからか、ほどよい人の数、どちらかというと空いていました。開館から1時間くらいいましたが、特にその後も混雑することはなく、快適に鑑賞できました。

ルドン展 構成

オディロン・ルドン《自画像》1867年

ルドンってどんな画家?↓

幻想の黒 夢のような色彩で描いた画家ルドンを超解説!

2021.01.13

プロローグ:日本とルドン

日本への紹介

オディロン・ルドン《花の中の少女の横顔》1900-10年頃

1912年、洋画家・石井柏亭が『早稲田文學』に寄稿した文章が、日本でルドンが言及された最初期の例です。

その後、美術雑誌などで作品図版が紹介されるようになり、多くの日本の芸術家たちに影響を与えました。

収集・所有

児島虎次郎などがヨーロッパで作品を購入し、日本に持ち帰りました。

梅原龍三郎、中川一政、岡鹿之助、竹内栖鳳などがルドン作品を所蔵し、愛好していました。

第1章 画家の誕生と形成 (1840-1884)

青年期からパリへ

オディロン・ルドン《ペイルルバードのポプラ》

ボルドー出身。地元で水彩画家に師事し、1864年にパリの画塾へ。

帰郷後は版画家ロドルフ・ブレスダンから銅版画技術を学びました。

科学・文学との出会い

ボルドーの植物学者アルマン・クラヴォーの影響で、自然科学や哲学、文学への好奇心を深めました。

“黒”の木炭画・石版画の始まり

オディロン・ルドン《絶対の探求・・・哲学者》1880年

1872年以降、パリに再び居を構え、木炭画や石版画で奇妙なモチーフを幻想的に描きました。

石版画集『夢のなかで』(1879年)や『起源』(1883年)を刊行し、モノクロームの世界観を探求しました。

第2章 忍び寄る世紀末:発表の場の広がり、別れと出会い (1885-1895)

世紀末の文芸界に注目される

オディロン・ルドン《光の横顔》1885-90年頃

作家ユイスマンスが、ルドンの“黒”のイメージをデカダンの象徴として紹介しました。

ベルギーやオランダの文学者、美術愛好家からも関心を集めました。

新たな人脈と“色彩”への移行

オディロン・ルドン《眼をとじて》1890年頃

収集家や画家仲間、美術商らとの交流が広がり、ナビ派の若手からは先駆者的存在として慕われていました。

光を表すための“黒”から、徐々にパステル・油彩の色彩表現へ。

代表作《眼をとじて》などが誕生し、幻想的テーマを色彩で描き始めました。

第3章 Modernist/Contemporarian・ルドン 新時代の幕開け (1896-1916)

装飾的絵画への挑戦と多彩な主題

オディロン・ルドン《神秘的な対話》1896年頃

1896年にパリの凱旋門近くへ移り、新たなアトリエで装飾的な大作にも意欲的に取り組みました。

オディロン・ルドン《黒い花瓶のアネモネ》1905年頃

神話・宗教的テーマや「花瓶の花」シリーズなど、理解されやすいモチーフも多く描きました。

技法の深化と国際的評価

オディロン・ルドン《ペガサス、岩上の馬》1907-10年頃

パステルを重ねることで光を際立たせる技術や、油彩でパステルのような輝きを出す手法を開拓しました。

オディロン・ルドン《窓》1906年頃

1900年のパリ万博への出品や1903年のレジオン・ドヌール勲章受章、1913年のアーモリー・ショー参加など、国内外で評価が高まりました。

“黒”から“色彩の輝き”へ

オディロン・ルドン《眼をとじて》1900年以降

最後まで自然や神秘に対する探究心を失わず、鮮やかな色彩で花、神話画などを描き続けました。

ミュージアムショップ

図録、ポストカード、クリアファイル、トートバッグ、関連書籍などが購入できます。

カフェ&レストラン

ありませんが、新橋・汐留エリアなので、近くに飲食店はたくさんあります。

ルドン展 概要

会期:2025年4月12日(土)~6月22日(日)
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル 4F
開館時間:10:00~18:00
※5月2日(金)、6月6日(金)、6月20日(金)・21日(土)は20:00閉館
※入館はいずれも閉館30分まで
休館日:水曜日(6月18日(水)は開館)

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