こんにちは!
今回は、ダミアン・ハーストの「ナチュラル・ヒストリー」シリーズを紹介します。
早速見ていきましょう!
※動物の死骸の輪切りの画像など、ショッキングな作品が多いので、苦手な方はご注意ください。
ナチュラル・ヒストリー
「ナチュラル・ヒストリー」は、動物の死体をガラスケースに入れ、ホルマリン漬けにしたシリーズです。
日本語にすると・、博物学、自然史というような意味です。
ホルマリン漬けにしているのである程度は長く持ちますが、とはいえ段々と腐敗・劣化していくので、定期的に中身を取り替えています。
輪切りや腐敗状態で放置された動物を扱う作品は、不可避である生や死を考えるという意図がありましたが、残酷さへの批判や芸術品には見えないなどという多くの非難も呼びました(現在進行形)。
牛
©DamienHirst and Science Ltd.
出典:TATE「Damien Hirst Mother and Child (Divided) exhibition copy 2007 (original 1993)」
ダミアン・ハーストといえばこれ!というくらい有名な作品ですね。
ハーストは28歳のとき、イギリス代表として国際美術展覧会ヴェネツィア・ビエンナーレに出展し、縦に真っ二つに切断された牛と子牛をホルマリン漬けにした作品《Mother and Child, Divided》を出品しました。
この作品で30歳のときにはターナー賞を受賞しています。
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レストランに展示されています。なんてシュールな…。
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ジェニファー・ロペス主演の映画「The Cell(ザ・セル)」に上の輪切り作品がパロディとして登場しています(↑インスタの画像をスライドさせると映画のシーンを見ることができます)。
ただ、映画では、生きた馬を輪切りにしているので、かなり残酷ですが…(もちろん映画上の演出で実際に生きた馬を切ったわけではありません)。
サメ
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ラスベガスのホテルのスイートルームの壁用に製作したそう。
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バーに輪切りのサメと「スポット・ペインティング」が…!なんて豪華な…。
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輪切りのサメがどうなっているのかは↑の動画を見るとよくわかります。
羊
©DamienHirst and Science Ltd.
出典:TATE「Damien Hirst Away from the Flock 1994」
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アブラハムとイサクの聖書の物語をテーマにした展覧会に展示された作品です。
出典:artnet「Damien Hirst Saint Sebastian, Exquisite Pain, 2007」
題名にある「聖セバスチャン(セバスティアヌス)」というのは、とっても有名な聖人で、↓のように、柱に縛り付けられて矢で射られた姿で描かれます。
アンドレア・マンテーニャ《聖セバスティアヌス》1480年頃
これの牛バージョンです。
シマウマ
出典:artnet「Damien Hirst The Incredible Journey, 2008」
鳩
出典:artnet「Damien Hirst The Incomplete Truth, 2006」
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ユニコーン
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ユニコーンは架空の生き物なので、馬の死骸に角をつけています。
出典:artnet「Damien Hirst The broken dream, 2008」
これ見よがしなナイフとともに頭だけが入っています…。
羽根のある子豚
出典:artnet「Damien Hirst Pigs might fly, 2008」
鳩の翼をつけた子豚です。
子豚を見るとベイブを思い出さずにはいられない…。