こんにちは!
今回は、ルノワール一族を紹介します!
早速見ていきましょう!
目次
- ルノワール一族
- ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919年)
- 妻 アリーヌ・シャリゴ(1859-1915年)
- 娘(非嫡出) ジャンヌ・トレオ(1878-1922年)
- 娘(非嫡出) リュシエンヌ・ビッソン(1880-1939年)
- 息子(非嫡出??) モーリス・ユトリロ(1883-1955年)
- 長男 ピエール・ルノワール(1885-1952年)
- 次男 ジャン・ルノワール(1894-1979年)
- 三男 クロード・ルノワール(1901–1969年)
- 孫 クロード・ルノワール(1913-1993年)
- 孫 アラン・ルノワール(1921-2008年)
- ひ孫 ジャック・ルノワール(1942年〜)
- ひ孫 ピエール・ローランド・ルノワール(1958年〜)
- 曽孫娘 ソフィー・ルノワール(1964年〜)
ルノワール一族
ルノワール一家の写真 1902-1903年頃
左から、妻アリーヌ、三男クロード、次男ジャン、長男ピエール、ルノワール
ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919年)
ピエール=オーギュスト・ルノワール《自画像》1876年
ルノワールは印象派の仲間の中で唯一の労働者階級出身で苦労人でした。(他はブルジョワ)
そんなルノワールでしたが、印象派の中で、最初に人気画家になったのは彼でした。
妻 アリーヌ・シャリゴ(1859-1915年)
ピエール=オーギュスト・ルノワール《母性》1885年
お針子だったアリーヌ・シャリゴは、20歳のとき、38歳だったルノワールと出会い、恋仲になりました。
その10年後、2人は結婚しました。
女性が大好きだったルノワールは、アリーヌ一筋!というわけではありませんでしたが、最終的には彼女を選び、生涯の伴侶としました。
ルノワールにとってどうしてアリーヌが特別な存在だったのかはこちら↓
ピエール=オーギュスト・ルノワール《ルノワールの家族の肖像》1896年
ルノワールは、パリにある邸宅の庭にいる家族を描きました。
中心にいる緑の帽子の女性がアリーヌです。
アリーヌの腕を握っているのは長男のピエール、白い服を着ているのは次男のジャンです。
ジャンを支えているのは子守のガブリエルで、彼女はアリーヌのいとこでした。
ルノワールはこの絵を生涯離さず持っていました。
娘(非嫡出) ジャンヌ・トレオ(1878-1922年)
初期にルノワールのモデルを務めていた恋人のリーズ・トレオが、ジャンヌという娘を産んでいます。
ルノワールは生前に娘を認知することはありませんでしたが、晩年は密かにジャンヌを経済的に支援しています。(なので絶対に実の娘だとは言い切れません)
娘(非嫡出) リュシエンヌ・ビッソン(1880-1939年)
リュシエンヌ・ビッソン《グリフォン夫人の肖像》1930年
ルノワールの隠し子で、フランスの画家フレデリック・バレット・ビッソンとの子供です。
両親のようにパリで画家となりました。
息子(非嫡出??) モーリス・ユトリロ(1883-1955年)
モーリス・ユトリロ《サン=セヴランの聖堂》1913年
画家ユトリロは、実父が誰なのか分かっておらず、ルノワール説もある…という話なので事実かどうかは不明です。
彼の母シュザンヌ・ヴァラドンも画家で、ルノワールのモデルを務めていた時にユトリロが産まれているため、もしかしたら…といわれています。
長男 ピエール・ルノワール(1885-1952年)
ピエール=オーギュスト・ルノワール《ピエール・ルノワールの肖像》1910年
長男のピエール・ルノワールは映画・舞台俳優になり、『天井桟敷の人々』など、いくつかの映画に出演しました。
次男 ジャン・ルノワール(1894-1979年)
ピエール=オーギュスト・ルノワール《おもちゃで遊ぶ子供、ガブリエルと画家の息子ジャン》1895-1896年
次男のジャン・ルノワールは高名な映画監督となり、後に、アカデミー賞名誉賞やフランス政府のレジオンドヌール勲章などを受賞しています。
ピエール=オーギュスト・ルノワール《ムーラン ・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》1876年
ジャンが監督の映画『恋多き女』では、ルノワールの有名な上の絵を映画の中で再現しています。
詳細はこちら↓
先妻 カトリーヌ・エスラン(1900-1979年)
ピエール=オーギュスト・ルノワール《バラの金髪の少女》1915~1917年
女優カトリーヌ・エスランは、ジャンの最初の妻で、ルノワール最晩年のモデルで、「デデ」という愛称で呼ばれていました。
ピエール=オーギュスト・ルノワール《浴女たち》1818-1819年
ジャンが映画監督になったのも女優になりたかったカトリーヌの希望を叶えるためでした。
カトリーヌはジャンが監督の映画『女優ナナ』の主演を演じていますが、この話の原作は印象派を支持していたゾラが書いた小説で、マネも「ナナ」の絵を残しています。
三男 クロード・ルノワール(1901–1969年)
ピエール=オーギュスト・ルノワール《ピエロ姿のクロード・ルノワール》1909年
三男のクロード・ルノワールは陶芸家となり、ルノワールの遺産の管理人(つまりルノワールの絵の管理)となりました。
ピエール=オーギュスト・ルノワール《本を読むココ》1905年
クロードは幼い頃、「ココ」という愛称で呼ばれていました。
どうして女の子のように描かれているのかというと、当時はまだ、男児に女装させる風習があったからです。(男児の死亡率が高かったので女の子として育てて死神から守ろうとした)
孫 クロード・ルノワール(1913-1993年)
長男ピエールの息子で、映画の撮影カメラマンとなりました。
彼は叔父のジャン(ルノワールの次男)監督の映画のほか、ジェームズ・ボンド主演の映画『007/私を愛したスパイ』やピカソのドキュメンタリー映画『ミステリアス・ピカソ 天才の秘密』などで撮影監督を務めました。
孫 アラン・ルノワール(1921-2008年)
次男ジャンの息子で、大学教授となりました。
ひ孫 ジャック・ルノワール(1942年〜)
撮影カメラマンのクロードの息子で、父と同じく映画の撮影監督となりました。
ひ孫 ピエール・ローランド・ルノワール(1958年〜)
ピエール・ローランド・ルノワール《座っている少女たち》1982年
アランの息子で画家です。
他にジョンとアンという兄妹がいました。
曽孫娘 ソフィー・ルノワール(1964年〜)
友だちの恋人/風景の変貌 (エリック・ロメール コレクション) [DVD]
クロードの娘で、女優として活躍し、エリック・ロメール監督の映画『友だちの恋人』などに出演しています。