マグリットが描いた文字入りの絵を一挙紹介!言葉とイメージの関係とは?

こんにちは!

今回は、マグリットの物と言葉とイメージの関係についての作品を紹介します。

早速見ていきましょう!

言葉とイメージ

マグリットは、「物」と「物のイメージ」と「物の名前」の間の結びつきは恣意的なものであり互いに切り離すことができるということ、そしてこの3つの要素が新たな関係を結んだときにに生まれる詩的な効果を作品として表現しました。

ルネ・マグリット《夢の鍵》1927年

かばんの絵に「Le ciel(空)」、ナイフに「L’oiseau(鳥)」、葉っぱに「La table(机)」、スポンジに「L’éponge(スポンジ)」と書いてあります。

作品解説はこちら↓

マグリット「夢の鍵」を超解説!わざと間違えた名前を物につけた意味とは?

2023.06.21
ルネ・マグリット《つかの間の希望》1927年

左から「arbre(樹木)」「chaussée de plomb(鉛の道)」「nuage(雲)」「village à l’horizon(地平線上の村)」「cheval(馬)」と不気味な物体の横に書いてあります。

これを言葉通りに置き換えて絵を見てみると、よくある田園の風景画に見えてきます。

ルネ・マグリット《スピーチの使用》1927-1929年

「canon(大砲)」「arbre(木)」「corps de femme(女性の身体)」

ルネ・マグリット《風景の魅惑》1928年

「PAYSAGE(風景)」

ルネ・マグリット《時間の反映》1928年

「ciel(空)」「canon(大砲)」

ルネ・マグリット《生きている鏡》1928年

「personnage éclatant de rire(大笑いする人物)」「horizon(地平線)」「armoire(戸棚)」「cris d’oiseaux(鳥の鳴き声)」

ルネ・マグリット《うつろな仮面》1928年

「ciel(空)」「corps humain (ou forêt)(人体(あるいは森))」「rideau(カーテン)」「facade de maison(家のファサード)」

ルネ・マグリット《亡霊》1928年

「fusil(銃)」「nuage(雲)」「fauteuil(肘掛け椅子)」「horizon(地平線)」「cheval(馬)」

ルネ・マグリット《カーテンの宮殿Ⅲ》1928-1929年

「ciel(空)」

ルネ・マグリット《知識の木》1929年

「sabre(サーベル)」「cheval(馬)」

ルネ・マグリット《イメージの裏切り(これはパイプではない)》1929年

「Ceci n’est pas une pipe(これはパイプではない)」

作品の解説はこちら↓

マグリット「イメージの裏切り(これはパイプではない)」を超解説!

2023.05.22

実はこの有名なパイプの絵にはいろんな種類があります↓

マグリットが描いたパイプの絵を一挙紹介!

2023.06.14
ルネ・マグリット《魔法の鏡》1929年

「corps humain(人体)」

ルネ・マグリット《隠れた女》1929年

「je ne vois pas la cachée dans la forêt(私は森の中に隠れている彼女を見ることができない)」

ルネ・マグリット《巨人族の女》1929年

絵の右側にボードレールの『悪の花』の「巨人族の女」の詩らしきものが書き込まれています。

なのですが、実際のボードレールの詩と見比べると文章が違いました。意味合い的には似たようなことが書いてあるようでした。マグリットの創作なのか、このバージョンもあるのか…。

ルネ・マグリット《夢の鍵》1930年

卵の絵に「l’Acacia(アカシア。木の一種)」、ハイヒールに「la Lune(月)」、山高帽に「la Neige(雪)」、火のついたろうそくに「le Plafond(天井)」、コップに「l’Orage(嵐)」、金槌に「le Désert(砂漠)」と書いてあります。

作品解説はこちら↓

マグリット「夢の鍵」を超解説!わざと間違えた名前を物につけた意味とは?

2023.06.21

ルネ・マグリット《夢の鍵》1935年

馬の絵に「the door(ドア)」、時計に「the wind(風)」、花瓶に「the bird(鳥)」、旅行用手提げかばんに「the valise(旅行用手提げかばん)」と書いてあります。

作品解説はこちら↓

マグリット「夢の鍵」を超解説!わざと間違えた名前を物につけた意味とは?

2023.06.21
ルネ・マグリット《禁じられた読書》1936年

「Irene(アイリーン)」

ルネ・マグリット《習慣の力》1960年

「This is not an apple(これはリンゴではありません)」「Ceci n’est pas un magritte(これはマグリットではありません)」という文字の下に「max ernst(マックス・エルンスト)」のサインがあります。

この絵、かなり面白いエピソードがあります。作品解説はこちら↓

マグリット「習慣の力」を超解説!リンゴの絵に隠された意外な事実とは?!エルンストの家にあった?

2023.06.27
ルネ・マグリット《これはリンゴではない》1964年

「Ceci n’est pas une pomme(これはリンゴではない)」