部屋のみる夢 ボナールからティルマンス、現代の作家まで展の感想と完全ガイド!@ポーラ美術館

こんにちは!

箱根のポーラ美術館で開催中の「部屋のみる夢 ― ボナールからティルマンス、現代の作家まで」展に行ってきました。

部屋のみる夢

チケット&クーポン情報

大人1,800円、大学・高校生1,300円、中学生以下無料です。

前売りは200円引きです。

チケットの詳細はこちら

ロッカー

1階にあります。

音声ガイド

ありません。

写真撮影

企画展は全て写真撮影OKです。

混雑

平日の午前中に行きました。

会期中盤だからというのもあるとは思いますが、とてもとても空いていました。

部屋のみる夢 構成

展示会場はそれぞれの作家たちの「部屋」をめぐるような構成になっています。

展示の仕方やコンセプトは素敵だと思いましたが、展示数が50点くらいと非常に少なく、少し物足りない展覧会でした…。なんでこんなに作品数が少ないの?!

ベルト・モリゾ

モリゾは印象派の女性画家で、近代生活の情景を素早い筆致で描き、高い評価を得た画家です。

彼女は室内の人物やベランダやバルコニーの空間を好んで描いていました。

室内と屋外の境界を捉えた作品は、外光と親しみに溢れた情景が特徴で、当時の女性の社会参加の限られた状況が反映されています。

これらの作品は、現代の家庭や暮らしを考える上で示唆に富んでいます。

ヴィルヘルム・ハマスホイ

19世紀に市民が台頭し、室内画ジャンルが人気でした。

デンマークの画家ハマスホイは、静謐な室内画で独自の存在感を示し、フェルメールの絵画を彷彿とさせます。

彼は要素を削ぎ落とした静けさに満ちた室内画を描き、妻や母が登場するものの、彼女たちの心情を詳しく知ることはできません。その沈黙が観る者の心を捉えて離しません。

ピエール・ボナール

世紀末のパリで活躍したナビ派の画家ボナールは、身近な人々や日常の情景をモチーフにして作品を描いていました。

特に、伴侶のマルトが入浴や身づくろいをする姿を様々な構図や光で表現しました。

ボナールはモデルがポーズを取ることを好まず、日常生活そのものを描くことで親密な時間を表現していました。

エドゥアール・ヴュイヤール

ヴュイヤールはナビ派の画家で、絵画や装飾パネルを制作し、舞台美術も手がけました。

彼は室内の母や姉をモデルに、明暗を用いた神秘的な空間を描きました。

1900年以降、明るい色彩を取り入れて肖像画を多く制作し、登場人物だけでなく、日常の風景や部屋の様子も活き活きと表現しました。

アンリ・マティス

1905年に「フォーヴ」と称されたマティスは、1921年から南仏ニースを拠点に活動しました。

彼は窓から差し込む光や風景を取り入れ、室内空間やモデルの衣装にこだわりを持って描きました。

部屋はマティスにとって親密な場であり、色彩や空間表現を探究する制作の現場でした。

草間彌生

幼少期から幻覚を体験した草間は、独特な網目模様や水玉を使った絵画や立体作品を制作し、前衛芸術家として活躍しています。

彼女の作品《ベッド、水玉強迫》では、白地に赤色の斑点模様の布で覆われたベッドに、同じ模様の突起物が増殖し、安らげるはずの空間が異様な雰囲気に変わっています。

ヴォルフガング・ティルマンス

ドイツ出身の写真家ティルマンスは、1990年代から雑誌に掲載される日常を捉えた作品で注目を浴び、写真の新しい可能性に挑戦して活動しています。

彼の作品には、自分の住居やアトリエなど、私的な世界が舞台として登場し、ニューヨーク、ロンドン、ドイツなどで撮影された室内の写真に親密な様子が映し出されています。

髙田安規子・政子

髙田安規子・政子は一卵性双生児のアーティストユニットで、身近なものや日常風景を操作し、人々の認識を問い直す作品を制作しています。

本展では、窓や扉をモチーフにした新作インスタレーションを展示し、閉鎖から開放への現状を示唆し、奥につながる世界を想像させます。

また、室内と屋外の境界を問いかけ、ステイホーム以降のパブリックとプライベートの変化について考察します。

窓の外には箱根の森が見えます。

大きなドアノブと小さなドアノブの位置が左右逆だ…。

佐藤翠 + 守山友一朗

佐藤翠は鮮やかな色彩でクローゼットや花々を描き、庭とクローゼットがつながり新たな展開を見せています。

守山友一朗は日常の場面や旅先の風景からもうひとつの世界を描いています。

2021年に初めて二人展を開いた作家たちが、共作を含む新作で一つの空間を構成しています。

カフェ&レストラン

2つあります。

レストラン「アレイ」では、企画展コラボメニューなどを楽しむことができます。

カフェ「チューン」は、ケーキや軽食などを楽しむことができます。

今回は、レストランで企画展コースメニュー 「Tasting Dreams」(3,500円)をいただきました。

鯛のマリネ、仔牛のロース、いちごとヨーグルトのムースケーキとアイス、どれも美味しかったです。

窓からの景色を眺めながらゆっくりごはん食べるの最高…。

ミュージアムショップ

ポストカード、マグカップ、お菓子、複製絵画など様々なものがあります。

上の写真は以前購入した厚みのあるかわいいマグネットです。

展覧会グッズとしては、図録、Tシャツ、バッグ、などがありましたが、種類少なめ。草間彌生のポストカードとかあればうれしいのにな…。

今行くと、来年の輸入アートカレンダー(ゴッホやマグリットなどなど)もあります!

以前購入したモネの睡蓮のカップ&ソーサー、とてもかわいくて使いやすくて食洗機もOKなのでおすすめです!

早く他の絵柄も出ないかな〜。

部屋のみる夢 概要

会期:2023年1月28日(土)~7月2日(日) 会期中無休
会場:ポーラ美術館 展示室1・3
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)