ブルターニュの光と風展の感想と完全ガイド!画家たちを魅了したフランス〈辺境の地〉@SOMPO美術館

こんにちは!

新宿のSOMPO美術館で開催中の「ブルターニュの光と風 -画家たちを魅了したフランス〈辺境の地〉」展に行ってきました。

ブルターニュの光と風 -画家たちを魅了したフランス〈辺境の地〉

行く前は、個人的に知らない画家ばかりだったので微妙そうだな〜なんて思ってましたが、よかった!素敵な作品が多かった!おすすめです!

同時開催中の上野のブルターニュ展より好きかもしれない。

チケットの価格と入手方法

事前購入チケット 一般 1,500円、大学生 1,000円、高校生以下 無料です。

詳しくはこちら

ロッカー

入り口の左側にあります。コイン不要です。

音声ガイド

TBS系「情熱大陸」でおなじみの窪田等さんの音声ガイドがあります。

1台600円(作品解説23点)です。

写真撮影

基本的に写真撮影OKです。

撮影不可なものにはマークが付いています。作品として数枚だけだったかと思います。

混雑

初日、土曜日の朝イチで行きましたが、とっても空いていました。

すごく快適、すごく見やすくて最高でした。

その後12時くらいまでいましたが、多少人は増えましたが混むことはありませんでした。

ブルターニュの光と風展 構成

1850年から1940年代にかけて、フランスのブルターニュ地方をテーマに描いた作品たち69点が集結しています。

ブルターニュの光と風展の全作品目録はこちら

I ブルターニュの⾵景−豊饒な海と⼤地

第1章では、サロンで活動した画家の大型で写実的な作品が展示されています。

19世紀パリの官展であるサロンは競争が激しく、目立つ構図や迫力で人々の関心を引く必要があり、そのため絵が大きくなりがちでした。

第1章の作品の約半分はフランス国家が購入した「優秀作品」たちなんだとか。

テオドール・ギュダン《ベル=イル沿岸の暴風雨》1851年

アルフレッド・ギユ《さらば!》1892年

アルフレッド・ギユはブルターニュのコンカルノー出身です。コンカルノーは漁村です。

彼は、漁師など海とともに生きる人々の生活や風俗などを描きました。

描かれているのは男女だと思っていたら、なんと父親と死んでしまった息子でした。

アレクサンドル・セジェ《プルケルムール渓⾕、アレー⼭地》1883年頃

馬かわいい。

アドルフ・ルルー《ブルターニュの婚礼》1863年

リュシアン・レヴィ=デュルメール《パンマールの聖母》1896年

II ブルターニュに集う画家たち−印象派からナビ派へ

クロード・モネ《ルエルの眺め》1858年

この絵は、モネ18歳のときに描いたとても初期の油彩画です!正式な展覧会で展示された油彩画としてはこれが最初なんだそう。

モネ初の油彩画は日本にある?「ルエルの眺め」と運命の出会いとは?(モネの生涯2)

2022.07.21

ポール・ゴーギャン《2⼈の⾳楽家》1886-89年頃

左のボンバルド奏者がゴーギャン、右のバグパイプ奏者はベルナールを描いているんだそう。かわいいな。

ポール・ゴーギャン《ブルターニュの⼦供》1889年

19世紀のフランスは、パリを中心に近代化が進みましたが、ブルターニュは保守的で伝統的な生活が続いていました。

都会の人々は、ブルターニュの風景や風俗にノスタルジックな魅力や異国情緒を感じ、関心を持ち始めました。

芸術家たちもそんなブルターニュを訪れ、絵を描くようになりました。

エミール・ベルナール《りんごの採り⼊れ》1889年、《⽔瓶を持つブルターニュの⼥性》1886年

エミール・ベルナール《りんごの採り⼊れ》1889年

ポール・セリュジエ《さようなら、ゴーギャン》1906年

左の指差している人物がゴーギャン、座っているのがセリュジエです。

この絵には元ネタがあります。それがこの絵↓です。

ポール・ゴーギャン《こんにちは、ゴーギャンさん》1889年(展覧会には来ていません)

この絵でゴーギャンが着ている服を、セリュジエが絵の中で着ています。

アンリ・モレ《ブルターニュの⾵景》1889-90年

この絵の右下にはゴーギャンと署名してあります。笑

金銭的な価値を高めるためにそうしたようです。

III 新たな眼差し−多様な表現の探求

第3章では、ブルターニュを拠点にした画家集団「バンド・ノワール(黒い一団)」に焦点を当てた展示です。

彼らは、クールベのリアリズムやオランダ絵画の影響を受け、暗い画面の絵を描いていました。しかし、様式やスタイルは多様で、明るい色彩を用いた画家もいました。

マクシミリアン・リュス《岩の多い海岸》1893年

アンリ・ジャン・ギヨーム・マルタン《ブルターニュの海》1900年

フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドー《藁ぶき屋根の家のある⾵景》1921年

フェルナン・ル・グー=ジェラール《カンペールのテール=オ=デュック広場》1910年

ピエール・ド・ブレ《ブルターニュの⼥性》、《ブルターニュの少女》1940年

収蔵品コーナー

ポール・ゴーギャン《アリスカンの並⽊路、アルル》1888年

フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》1888年

ミュージアムショップ

図録やポストカード、トートバッグなどがありましたが、種類は少なめ。

カフェ&レストラン

「ミュージアムカフェ Café Du Musée」があります。

展覧会開催日の土日祝日のみの営業です。

カフェとはいっても、元からある休憩スペースでちょっと飲み物が飲める程度の簡易的なものです。

ブルターニュの光と風展 概要

期間:3月25日~6月11日
開館時間:10時~18時(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日/展示替期間/年末年始