こんにちは!
今回は、ルノワールの《二人のサーカスの少女》についてです。
早速見ていきましょう!
二人のサーカスの少女
ピエール=オーギュスト・ルノワール《二人のサーカスの少女(フェルナンド・サーカスの曲芸師たち)》1879年
大人気サーカス団
モンマルトルのふもと、ロシュシュアール大通りには、当時パリで人気だった「フェルナンド・サーカス」がありました。
モデルは座長の娘
その座長の娘フランシスカとアンジェリーナ(オレンジを持っている方)を描いた作品です。
アトリエで姉妹は衣装を着てポーズを取り、後に舞台を描き加えたとされています。
とはいえ、ルノワールは彼女たちをそのまま描いたのではなく、幼く描いています。
絵の中では10歳と12歳くらいに見えますが、この絵を描いた時点では2人は14歳と17歳でした。
オレンジ
腕いっぱいに抱えているオレンジは、鑑賞者がパフォーマンスに敬意を表して投げた珍しいプレゼントです。
ルノワールは、画面全体で黄色とオレンジ色の効果を追求しています。
夜の世界への暗示
部分的に見える、暗い服を着た観客の紳士は、一見無垢に見える2人の少女たちが属していた、夜の歓楽の世界(高級娼婦など)をほのめかしています。
この頃ルノワールは、午後になるとモンマルトルの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」に通い、その後こうしたサーカスを見に足を運んでいました。