こんにちは!
ドゥッチョという画家を知っていますか?
チマブーエ、ジョット、そしてドゥッチョ、この3人から西洋絵画史は動き始めました。
ドゥッチョはチマブーエの弟子だったのでは?とも言われています。
早速見ていきましょう!
ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ(1255年頃-1319年頃)
ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ《預言者イザヤとエギキエルのいるキリスト降誕》1308-1311年
ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャはイタリアの画家です。
ドゥッチョは760年以上前に生きていた画家なので、文献も絵も多くは残っていません。
むしろそんな昔の文献と絵が少しでも残っていることが奇跡。
現在にいたるまで、全ての時代の人に対して、「これは残さないと…!」と思わせる絵の力すごくないですか?
チマブーエ(ドゥッチョの師匠だった可能性も)より、絵の登場人物たちの表情が柔らかく、髪も柔らかで優しげな雰囲気があり、着衣のひだは滑らかでより自然に描かれています。
社会不適合者だったのでは?
画家としては類稀なる才能を持っていたドゥッチョでしたが、どうも社会不適合者だったようです。
いくつかの文書には、落ち着きがなく、反抗的な性格で、数多くの罰金が科せられたと書かれています。
兵役の拒否、忠義の宣言を行うことへの拒絶、魔術を禁止する規則の違反まであったとか。
また、結構な借金を抱えていたようで、ドゥッチョの死後、家族(妻+7人の子供)は相続を破棄しています。
両面に描かれた豪華な祭壇画
ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ《マエスタ(荘厳の聖母)》1308-1311年頃
3m以上あるとても大きな作品です。
中央の絵だけで2m以上あります。すごすぎる…。
ドゥッチョの真作だと絶対的に確実に証明されているのは本作のみです。
1311年に完成した祭壇画は、それを祝賀する大行列で大聖堂へ運ばれました。
しかし、1771年にバラバラになってしまい、一部は紛失し、売却され、各地に散ってしまいました。
なんとこの祭壇画、裏にもぎっしり絵が描かれています!
もうすごすぎません?
細かく描き込まれていて、ワクワクしちゃいます。
写真で見ると巨大なドールハウス覗いてるみたいな感覚。(笑)
メトロポリタン美術館が一番お金を出した作品
ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ《聖母子》1300年頃
メトロポリタン美術館が購入した作品の中で一番高いのが、ドゥッチョのこの作品なんです!
しかも23.8×16.5cmと小ぶりな作品です。
さらにさらに、贋作疑惑もある作品だったりします…!
・ドゥッチョは社会不適合者だったけど、画家として才能ありすぎて社会が求めた画家 ・チマブーエより表情が柔らか ・ドゥッチョの作品がメトロポリタン美術館が購入した作品の中で一番高い