セザンヌがリンゴを描くのには理由がある?ゾラとの友情の物語を紹介!

こんにちは!

今回は、セザンヌの描いたリンゴの絵を紹介します。

早速見ていきましょう!

セザンヌとリンゴ

親友ゾラとの出会いと友情のリンゴ

13歳のセザンヌは、ブルボン中学校に入学し、1歳下のゾラと仲良くなります。

ゾラはパリ生まれで親を亡くし、エクスではよそ者で、いじめの的でした。

彼は、後に小説家として有名になるエミール・ゾラでした。

セザンヌは、いじめられていたゾラに話しかけたことによって、いじめっ子たちにボコボコにされます。

次の日ゾラが、友情のしるしとしてカゴいっぱいのリンゴをセザンヌにプレゼントします。

そのときから2人は親友に。

二人の差

やがて、画家を志すようになったセザンヌは、ゾラのいるパリへ行きます。

しかし、セザンヌの絵は全く認められず、諦めて田舎に帰ろうとする彼を、ゾラはとっさに「僕の肖像画を描いてくれないか」と言って引き止めました。

この出来事から再び絵を描くようになったセザンヌは、静物画を描くようになります。

そのモチーフに選んだものこそ、あのリンゴでした。

彼は、リンゴひとつひとつに存在感を与えるため、りんごの下にコインを敷いたりして、傾きを調整したり、形と色を観察し、構成と色の配置を考え続けました。

しかし。その試みはなかなか世間に受け入れられず、相変わらず売れない画家のままでした。

一方、ゾラはベストセラー作家として大成功しており、セザンヌの今後を心配しつつも援助を続けていました。

ゾラと絶交?

1886年、47歳のとき、ゾラが小説『制作』を発表します。

この小説、どんなストーリーかというと、売れない画家が夢に破れ、失意のうちに自殺するというものでした…。

この小説を読んだセザンヌは自分をモデルにして書いたと思い込んで傷つき、ゾラとは絶交してしまいます。

と言われてきましたが…

近年になってこの出来事以降に、セザンヌがゾラ宛に書いた「君がパリに帰ってきたら会いに行くよ」という手紙が発見されたことによって、絶交していなかったことがわかっています。

リンゴの静物画

《リンゴとオレンジ》1899年頃

セザンヌは静物画を数多く描いていますが、今回は「リンゴ」が描かれているもののみ集めました。

セザンヌは友人のジェフロワに「リンゴでパリを驚かせたい!」と手紙に書いたそう。

どんな描き方?

セザンヌはどう画面を構成していたのかというと、上の作品で見ていくと…

中央のオレンジの器の部分だと、上から覗き込むような視点で描かれています。

左のリンゴの皿は、現実にはありえないほど傾いており、さらに上からの視点で描かれています。

このことから何がわかるかというと、セザンヌは、従来の遠近法のように、ある一点から全体を描くのではなくて、様々な視点から見たものを一枚の絵の中で構成していることがわかります。

セザンヌは、リンゴの周りを回って見たり、触ったり、匂いをかいだりして、現実に体験した感覚や感情を表現しようとしました。

セザンヌは、自分のアトリエの窓際にリンゴを置き、腐っていくリンゴを観察し続け、リンゴの全てを捉えようとしました。

そのため、アトリエの窓際には黒いシミが残っているそう。

晩年には、大々的な個展が開かれ、セザンヌの描いたリンゴの絵も大評判に。

ピカソなど後世の画家に大きな影響を与えました。

りんごの静物画一覧

《梨とリンゴのある静物》1873年頃

《皿の上のリンゴ》1876-1877年

《ジャー、カップ、リンゴのある静物》1877年

《サイドボード》1877年

《リンゴとワイングラスのある静物》1877-1789年

《リンゴ》1878-1879年

《3つのリンゴ》1878-1879年

《果物入れ、グラス、りんご》1879-1880年

《リンゴとクッキー》1879-1880年

《牛乳の入ったピッチャーとリンゴ》1879-1880年

《果物》1879-1880年

《果物、ナプキン、牛乳の入ったピッチャー》1880-1881年

《整理だんすのある静物》1887-1888年

《キッチンテーブル》1888-1890年

《静物》1890年

《リンゴとサクラソウのポットのある静物》1890年頃

《花瓶、シュガーボウル、リンゴ》1890-1893年

《テーブルの上の果物と水差し》1891-1894年頃

《リンゴと梨のある静物》1891-1892年頃

《リンゴのバスケット》1893年

《石器のピッチャー》1893-1894年

《リンゴのある静物》1893-1894年

《リンゴと布》1893-1894年

《ペパーミントボトル》1893-1895年

《キューピッドのある静物》1894年頃

《リンゴのある静物》1895-1898年

《リンゴとオレンジ》1899年頃

《ブルーポットのある静物》1900-1906年頃

《リンゴと桃のある静物》1905年