ピーター・ドイグ展の感想と完全ガイド

こんにちは!

東京国立近代美術館で開催中の「ピーター・ドイグ展」に行ってきました。

世界中の有名美術館に「展示品を貸して欲しい!」と頼んだら、軒並み断られ困っていたところ、

ドイグさんが「みんな貸して〜!」って言ったらスッと作品が集まったお陰で、無事開催出来た展覧会です。(笑)

ドイグさん自身が、東京での展覧会を楽しみにしていたそう。(かわいい)

アジアで初めて、ドイグさんが企画から参加した展覧会で、打ち合わせなどのために、家族みんなで日本に来ていたそう。(かわいい)

ピーター・ドイグ展

ピーター・ドイグ展 | 今見られる全国のおすすめ展覧会100

72点の作品が展示されています。

チケットの価格と入手方法

新型コロナウイルス感染症予防対策のため、 入館には事前にチケットの購入が必要です。

観覧料 当日 団体
一般 ¥1,700 ¥1,500
大学生 ¥1,100 ¥900
高校生 ¥600 ¥400

※すでにチケットを持っている人は、いつでも入場できます。(混雑状況によっては入れない可能性もあり)

くわしくはこちら

検温

入り口で全員、ピッとおでこにあてる機械で計ります。

ロッカー

会場入って右、無料のロッカーがあります。

音声ガイド

女優のんさんの音声ガイドがあります。

600円、収録時間は約30分です。

写真撮影

全てOKです。

東京国立近代美術館は、(一部撮影出来ない場合もありますが)基本的にいつも撮影可です。最高。

混雑

コロナで一番気になるポイントだと思いますが、

正直、とても混んでます!!!

覚悟して行ってください。(笑)

私は土日の朝イチに行きましたが、この人だかりです。

別に、並ばないと入れないレベルの混みではないので、すんなり入れますが、中には人がぎっしり…

場所にもよるので、朝イチで行って、空いてるところから見ることをおすすめします。

開催再開直後の土日なので混んでいるだけなのか、今後もっと混むのかは分かりませんが…。

ああ…ロンドン・ナショナル・ギャラリー展が思いやられる……

※平日や、土日でも時間帯によっては空いているかもしれません。(空いていないと思う)

見どころ

可愛らしい絵はこれひとつ

《ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ》 2000-02年、油彩・キャンバス、196×296cm、シカゴ美術館 ©Peter Doig. The Art Institute of Chicago, Gift of Nancy Lauter McDougal and Alfred L. McDougal, 2003. 433. All rights reserved, DACS & JASPAR 2020 C3120

《ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ》 2000-2002年

これだけです。

そしてこれがメインビジュアルとしてポスターなどに使われています。

が、こういう感じのファンタジーっぽいカラフルな可愛い絵はこの1枚のみです。

後は、結構精神えぐってくる系の作品です。

可愛い感じっぽいから見に行こうかな〜って人は、なんか違うかもって思うかもしれません。

ドイツの古いダムが写っている観光用絵はがきが元になっています。

の人物はドイグさん本人です。

ドイグさんがオペラハウス衣装係のアルバイト(衣装を渡す係)をしていたときに、勝手に着て撮った写真が元になっています。強い。

ちなみに衣装着てそのまま舞台にも出たそう。当然怒られてクビに。(笑)

その後、仲間の支援で仕事に復帰できたそう。やんちゃ。

木などがやたらぼんやりしているのは、周りを薄くして視線を中心に集中させるようにしています。

可愛げがある絵

《夜の水浴者たち》 2019年

リズム感のいい作品ですね。ルソーっぽい。

《ブロッター》 1993年

影がいい。影が。

色味が若干怪しくなってきました。

知ると怖い絵

ここはどこ…?

《ラペイルーズの壁》 2004年

実際にドイグさんが見た、晴れでも雨でも、ボロボロの穴あき傘をさして、街をふらふら徘徊しているおじさんがモデルです。よくいたそう。怖い。

ちなみにこの壁は、墓地を隠すための実在する壁です。意味深。

ライオンより周りがこわい

《ポート・オブ・スペインの雨(ホワイトオーク)》 2015年

パステルなイエローがかわいい!

どころではない感じで、変な人が左にいます。幽霊かな?顔めっちゃ怖い。

さらに怖いのは、右の窓の中に人がいます。

13日の金曜日

《カヌー=湖》1997-1998年

変な静けさがあって不気味な作品です。

ドイグさんは『13日の金曜日』のラストシーンにとても影響を受けたそうで、多数の作品にカヌーが登場します。

『13日の金曜日』のラストの画像検索結果はこちら(※少しグロなので注意)

このラストを見てからこの絵を見ると、なるほどその通りって感じです。

乗りすぎ

《赤いボート(想像の少年たち)》2004年

ボートに乗っている人物の部分はポストカードから取っています。

空はシルバーです。

色味と歪みが不気味。

猟奇的な色

《スピアフィッシング》2013年

海にダイブして魚を捕りにいくって感じより、犯罪臭というか猟奇的な雰囲気を感じる作品です。

こんな夜に、魚捕りに海潜るのは頭がおかしい人ですしね。

30億円で売れた絵

《のまれる》 1990年

ホラー映画みたいなタイトルと、不気味な絵ですね。

2015年のクリスティーズのオークションで。約2600万USドル(約30億円)で落札されています。

チェルノブイリ原発事故からインスピレーションを受けて作られた作品です。

まとめ

この機会を逃したら、もう一生日本で見ることはできないので、少しでも興味ある方は絶対に行った方がいいです。

なぜなら、ドイグさんの絵って、30億円とかして、日本で人気な印象派の絵なんかより全然高いのに、印象派の展覧会のような動員数が見込めるわけではないので、

作品を借りて、展覧会を実現するというのは、とっっっても難しいからです。

日本でこんなに知名度ないのに、よくこの展覧会実現したなぁ…すごい。

ミュージアムショップ

ピーター・ドイグの日本語訳されている本というのは無いので、展覧会を見てファンになった方は是非!

カヌー型のかわいいお菓子や、ポストカードなどなどあります!

ネットでもこちらから購入できます。

ピーター・ドイグ展 概要

会場:東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー
会期:2020年2月26日(水)~10月11日(日)
開館時間:10:00-17:00 *入館は閉館30分前まで
     ※当面の間、金曜・土曜の夜間開館は行いません
休館日:月曜日[ただし8月10日、9月21日は開館]、8月11日(火)、9月23日(水)
※臨時休館期間:2月29日~6月11日
主催:
東京国立近代美術館、読売新聞社、ぴあ
特別協賛:ジョージ・エコノム・コレクション|マイケル ヴェルナー ギャラリー、ニューヨーク/ロンドン
協賛:⼤⽇本印刷
協力:ヤゲオ財団、台湾|ライトアンドリヒト株式会社
美術館へのアクセス:東京メトロ東西線竹橋駅 1b出口より徒歩3分
〒102-8322 千代田区北の丸公園3-1
詳しくはアクセスマップをご参照ください。
特設サイト:https://peterdoig-2020.jp