モーリス・ユトリロ展の感想と完全ガイド!混雑状況は?

こんにちは!

新宿のSOMPO美術館で開催中の「モーリス・ユトリロ展」に行ってきました。

早速見ていきましょう!

モーリス・ユトリロ展

ユトリロの没後70年記念展、約70点の作品を鑑賞することができます。

チケットの価格と入手方法

事前購入チケット 一般 1,700円、大学生 1,100円、高校生以下 無料です。

詳しくはこちら

ロッカー

入り口の左側にあります。コイン不要です。

音声ガイド

声優の山下大輝さんの音声ガイドがあります。650円です。

写真撮影

ほとんどの絵が撮影OKです。ダメなものには撮影不可マークが付いています。

最後にある東郷青児とゴッホのひまわりも撮影OKです。

混雑

祝日の朝イチで行きましたが、まあまあな人混み。大混雑!という感じではないけれど、思ったよりも人がいるなという感じ。でも絵的に人の流れも早いので鑑賞しづらい感じではないです。

開館5分前くらいでチケット購入済み列、これから購入する列でそれぞれ10人くらいの待ちでした。

モーリス・ユトリロ展 構成

ユトリロってどんな画家?↓

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モーリス・ユトリロ(1883〜1955)は、20世紀初頭のパリの街を描いた風景画家です。

母親シュザンヌ・ヴァラドンも画家、7歳のときにスペイン出身の画家ミゲル・ウトリリョ(ユトリロ)に認知されて同じ姓を名乗るようになります。

中学卒業後にはアルコール依存症に。その療養として始めた絵画制作が人生を決定づけました。

制作初期のユトリロは、ピサロやシスレーを思わせる厚塗りの筆致で、郊外の小高い丘から見下ろした屋根や木立を描きました。

黄土・緑・黄・青が細かなタッチで重なり合う画面は、この時期ならではの明るさを放ちます。

↑《モンマニーの屋根》(1906–07)に代表される一群の作品からは、モンマニーとモンマルトルのあいだを行き来していた若い頃のまなざしが作品から伝わってきます。

1909年頃から始まる「白の時代」では、パリの白壁や街角が独特の質感で表現されます。

石膏や砂、時に鳥のフンまで混ぜて絵具を調合し、ざらつきや重みを与えることで、古びた壁のひびや風化を画面に定着させました。

《マルカデ通り》(1909)には、酒や食堂の看板が画面内に文字として現れ、下町の空気がそのまま封じ込められています。

モンマルトルのキャバレー「ラパン・アジル」はユトリロが生涯にわたり繰り返し描いたモチーフで、絵葉書を参照した同一構図でありながら、比べると色調や肌合いが微妙に異なります。

実見を通して、同じ景の“別の顔”がいくつも現れる体験は本展の醍醐味の一つでしょう。

《廃墟の修道院》(1912)など、壁に目を凝らすほどに作家の素材へのこだわりと、街そのものの時間が感じられます。

やがて1920年頃には「豊穣な緑の時代」と呼ばれる過渡期を迎え、《郊外の教会》(1920)には重く沈む緑が広がります。

度重なる入退院、家族との緊張関係、友人モディリアーニの死など、生活の不安定さが画面の気配に反映されているようです。

晩年の「色彩の時代」では、明快で彩度の高い色が前面に出ます。

1920年代、父アンドレ・ユッテルのもとでボージョレ地方の古い城館に留め置かれ、規則正しい生活と制作に専念したユトリロは、モンマルトルをはじめ各地の風景を、記憶や写真に頼りながら描き続けました。

1935年の《シャラント県アングレム、サン=ピエール大聖堂》では、教会モチーフに明るい光が満ち、陰鬱さよりも開放感が勝ります。

母ヴァラドンの病を契機に結婚し、穏やかな日々へと向かうこの時期の空気が、画面の色彩に反映されているようです。

療養として始まった絵画が生涯の表現へと育ち、白壁の肌理が都市の時間を物語り、繰り返し描いたモチーフがその都度異なる問いを投げかけてきます。

ミュージアムショップ

図録やポストカード、大判ポストカード、マグネット、クリアファイル、複製画などがありました。

カフェ&レストラン

「ミュージアムカフェ Café Du Musée」があります。

展覧会開催日の土日祝日のみの営業です。

カフェとはいっても、元からある休憩スペースでちょっと飲み物が飲める程度の簡易的なものですが安いのに量がしっかりあっておすすめ。

モーリス・ユトリロ展 概要

会期:2025年9月20日~12月14日
会場:SOMPO美術館
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00~18:00(金〜20:00)※入館は閉館30分前まで
休館日:月(10月13日、11月3日、11月24日は開館)、10月14日、11月4日、11月25日

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