マグリットの石化シリーズを紹介!石化した世界の意味とは?

こんにちは!

今回は、マグリットの石の時代の作品を紹介します。

早速見ていきましょう!

石の時代

ルネ・マグリット《笑顔》1943年

マグリットは、1950年以降、石化したモチーフの絵を頻繁に描くようになりました。約50点ほどあります。

石化するということはイコール現実とは反対の性質を持つということです。

石化した世界というのはポンペイのような大惨事を思い起こさせます。マグリットは石化を災害や死の視覚的表現と見なしていました。

ルネ・マグリット《笑顔》1950-1951年
ルネ・マグリット《会話術》1950年
ルネ・マグリット《会話術》1950年

巨大な遺跡のような石の構築物が立ち、その手前には何かを語り合う二人の山高帽の男たちが小さく描かれています。構図や色彩は、ダリの《内乱の予感》(1936年)を思わせます。

石の構築物の下部には「RÊVE(夢)」という言葉が含まれています。

ミシェル・ピュトールはこの作品を、ボードレールの「悪の華」の一篇「美」の冒頭、「おお死すべき者どもよ!私は美しい。石の夢のように」と関連付けました。

ルネ・マグリット《世紀の伝説》1950年
ルネ・マグリット《世紀の伝説》1950年
ルネ・マグリット《世紀の伝説》1950年

4つの絵の中で一番大きなサイズの絵です。

ルネ・マグリット《世紀の伝説》
ルネ・マグリット《与えられた言葉》1950年
ルネ・マグリット《与えられた言葉》1950年
ルネ・マグリット《失われたステップ》1950年
ルネ・マグリット《幽霊の城》1950年
ルネ・マグリット《スモークグラス》1951年
ルネ・マグリット《スミレの歌》1951年
ルネ・マグリット《個人日記》1951年
ルネ・マグリット《旅行のお土産》1951年
ルネ・マグリット《旅行のお土産》1952年
ルネ・マグリット《自然の驚異》1953年

《集合的発明》に登場する、上半身が魚で下半身が人間の「人魚」たちが、海辺の岩に腰かけています。

青空の下の水平線上を、海面を宿した帆船のシルエットが静かに通り過ぎていく様子は、1951年の《誘惑者》に由来しています。

人魚たちのいる前景は、彼らと一緒に全てが石と化しています。夢見るように寄り添う恋人たちは、永遠の時を過ごすのでしょうか。彼らの姿は滑稽でありながらも物悲しくおごそかです。

この作品は、ブリュッセルの画廊「ラ・シレーヌ(人魚)」で1953年10月に開催された人魚のテーマ展のために制作されたとされています。

ルネ・マグリット《個人日記》1954年頃
ルネ・マグリット《会話術》1955年
ルネ・マグリット《旅の想い出》1955年

この作品では、外套を着てシルクハットを持った男性が室内に立っており、彼のそばにはライオンが寝そべっています。背後のテーブルには燭台と果物が置かれ、壁には塔の廃墟の絵が掛けられています。

すべてが石と化しており、石の蝋燭から光が放たれています。モノクロームの静かな世界が詩的な雰囲気を醸し出しています。

マン・レイ《サド侯爵の想像上の肖像》1938年

男性のモデルは友人で詩人のマルセル・ルコントですが、顔はマン・レイが描いた上の絵と類似性が指摘されています。ルコントは仲間内では有名なマゾヒストとされています。

1950~51年には、同名の作品が複数制作され、いずれも石化したモチーフが描かれています。また、作品に登場するライオンは1941年の《ホームシック》にもほぼ同じ姿で描かれています。

ルネ・マグリット《明確なアイデア》1955年
ルネ・マグリット《青春の泉》1957-58年

石碑にはフランス語で「ROSEAU(葦 あし)」と刻まれています。

哲学者パスカルの有名な言葉「人間は考える葦である」を想像させます。

またバラ(Rose)色の空や鳥(Oiseau)掛け合わせた言葉のようにも思えてきます。

ルネ・マグリット《誕生日》1959年
ルネ・マグリット《ピレネーの城》1959年

マグリット「ピレネーの城」を超解説!窓の代わりに描いた絵

2023.04.03
ルネ・マグリット《笑顔》1960年

「ANNO 192370」というのは「192370年」という意味で、この碑文があることで、未来の無限の広がりを感じることができます。

ルネ・マグリット《旅行のお土産》1962年
ルネ・マグリット《旅行のお土産》1962年
ルネ・マグリット《大きなテーブル》1962年
ルネ・マグリット《大きなテーブル》1963年
ルネ・マグリット《与えられた言葉》1963年
ルネ・マグリット《現実の感覚》1963年
ルネ・マグリット《アルゴンヌの戦い》1964年
ルネ・マグリット《空飛ぶ像》1964年
ルネ・マグリット《大きなテーブル》1965年
ルネ・マグリット《絶対的知識》1965年
ルネ・マグリット《黙認》1965年