こんにちは!
上野の森美術館で開催中の
「ゴッホ展」に行ってきました。
ゴッホといえば、あの特有のうねりですね。
うねうねうねうねしています。狂気すら感じます。
厚塗りのこってり濃い口。
ゴッホといえば黄色!ひまわり!!のようなイメージが強いですが、暗い色の絵もたくさんあります。初期とか特に。
精神状態がもろ絵に現れるところからもゴッホという人物の激しさがうかがわれます。
そんな念強い系のゴッホの絵は、見るだけで結構こちらの心を揺さぶり、引きずり込もうとしてくるので、見るのに体力いります。
精神不安定な人は、安定してからゴッホ展行きましょう。(笑)
ゴッホの絵って一見自分の思うままに情熱をぶつけて描きなぐってあるように見えるのですが、結構緻密に計算してモチーフを配置していたりするそのギャップも面白い。
糸杉ってまず、死を連想します。花言葉も「死」です。
なんといってもヨーロッパのお墓の近くに植える木代表ですからね。
ベックリンの《死の島》の糸杉なんかを思い出します↓
暗いイメージ。
ゴッホの糸杉は、なんかこう…何とも言えない気持ちになります。
なんかむかむかするというか…落ち着かない。
ゴッホの絵ってなんかどれも落ち着かないんですよね。モネの睡蓮みたいに安心して見れる絵ではない感じ。
昼みたいなのに月があって、暗いモチーフなのに色彩は明るくて、信じられないくらいうねっていて、雲と空が混ざり合っていて。
この絵に限らず、ここではないどこか、現実に近い、非現実。そんな世界観。
明るい背景から糸杉が孤立しているように見えます。
糸杉は上まで描かないであえて切ることで、そのスケールというか大きさを物語っています。
全部描いてあるより、見切れてるほうが何でも大きく見えますよね。こちらが想像で勝手に補うので。
かの有名なゴッホ耳切り事件後に入院したサン=レミの精神療養院(今となってはゴッホの観光地のひとつです)でこの絵は描かれています。
なので精神状態は鬼みたいなときに描いていたんですね。
ポール・シニャック《 レザンドリー、橋》も小ぶりながら、かわいい…
シニャック大好き人間なので、ニコニコしながら見ていました。(つかの間の平和)
ゴッホの絵こそ、現物みてこそなので、その厚塗り技法と、絵から醸し出される圧を、是非展覧会で確認してみてください。
会期 2019年10月11日~2020年1月13日
会場 上野の森美術館
住所 東京都台東区上野公園1-2
電話 03-5777-8600
開館時間 09:30~17:00(金土〜20:00)※入場は閉館30分前まで
休館日 12月31日、2019年1月1日
観覧料 一般 1800円 / 大学・専門学校・高校生 1600円 / 小中学生 1000円
アクセス JR上野駅公園口徒歩3分
URL https://go-go-gogh.jp
巡回 兵庫県立美術館
会期:2020年1月25日~3月29日