憧憬の地 ブルターニュ展の感想と完全ガイド!

こんにちは!

上野の国立西洋美術館で開催中の「憧憬の地 ブルターニュ モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷」展に行ってきました。

憧憬の地 ブルターニュ モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷

チケットの価格と入手方法

日時指定制です。

一般2,100円、大学生1,500円、高校生1,100円です。

詳しくはこちら

ロッカー

入り口入って右のロッカーに預けるのがおすすめです。

展示室の前(下の階)にもロッカーがあります。

音声ガイド

女優の杏さんの音声ガイドを借りることができます。

600円です。

写真撮影

一部写真撮影OKです。

第1章の最初の部屋(Ⅰ-1. ブルターニュ・イメージの生成と流布)のみ全て撮影OK、第2章以降はカメラマークの付いている作品のみ撮影OKです。

これが結構わかりにくくて間違えて撮影して注意されている人が多発していました。笑

下で撮影OKな作品を写真付きで載せているので参考にしてください。

混雑

初日土曜日の朝イチ9:30の回で行きました。

15分前くらいに着きましたが、2〜30人くらい並んでいました。

雨だったからなのか初日の土曜日にしては空いていました。

11:30くらいまで会場内にいましたが、時間とともに人は増えていきましたが、そこまで混むこともありませんでした。

憧憬の地 ブルターニュ展 構成

Ⅰ.見出されたブルターニュ 異郷への旅

Ⅰ-1. ブルターニュ・イメージの生成と流布

ウィリアム・ターナー 《ナント》 1829年

19世紀はじめのロマン主義時代、ブルターニュに惹かれて絵を描き始めた画家たちがいました。

この章では、ターナー、ブーダン、モネらが描く魅力的な風景画が展示されています。

アルフォンス・ミュシャ 《岸壁のエリカの花》 (左)《砂丘のあざみ》(右)いずれも1902年

こちら上下ともミュシャがデザインしたビスケット缶のパッケージですが、ミュージアムショップにどちらかの絵柄が缶になったおかし(ドラジェ入り)が売っていました。いいね。

ただ、売っている缶は平たいので上の絵柄のみです。

側面も再現してくれたら買ったのにな〜惜しいな〜〜もうちょっと頑張ってほしかった。

アルフォンス・ミュシャ 《ルフェーヴル=ユティル社のビスケット缶容器のためのパッケージ「マデール」》1900年

アルフォンス・ミュシャ《ルフェーヴル=ユティル社のビスケット缶「ブードワール」》1901年

Ⅰ-2. 旅行者のまなざし:印象派世代がとらえた風景

クロード・モネ 《嵐のベリール》 1886年
クロード・モネ 《ポール=ドモワの洞窟》 1886 年

この絵、どうしてこんなに鮮やかなの…というくらい素敵な色をしていて、思わずうっとり。

本物の色を楽しむのが美術館の醍醐味だと思う。

画像や写真や本で再現できないこの美しい色をぜひ会場で見てみてください。

Ⅱ.風土にはぐくまれる感性 ゴーガン、ポン=タヴェン派と土地の精神

ポール・ゴーガン 《海辺に立つブルターニュの少女たち》 1889年

ゴーギャンがブルターニュでの生活と創作に没頭していた時期の作品たちです。

ブルターニュ滞在中に制作した作品12 点(絵画10 点、版画2 点)が展示されています。

民族的特徴を活かし、独自のスタイルが生まれました。

ポール・ゴーガン 《ブルターニュの農婦たち》 1894年
エミール・ベルナール 《ポン=タヴェンの市場》 1888年

ポン=タヴァン派は、ブルターニュ地方で活動した画家たちのグループのことです。

ポール・セリュジエ 《ブルターニュのアンヌ女公への礼賛》 1922年

Ⅲ.土地に根を下ろす ブルターニュを見つめ続けた画家たち

アンリ・リヴィエール  連作「ブルターニュ風景」より:《ロネイ湾(ロギヴィ)》 1891年

ブルターニュは保養地としても注目されるようになり、さらにはここを「第二の故郷」として作品を制作する画家もいました。

モーリス・ドニ 《花飾りの船》 1921年
シャルル・コッテ 《悲嘆、海の犠牲者》 1908-09年

上の写真の床と壁と天井を見てもらえばわかりますが、とっても大きな絵です。

大きな絵ってだけでわくわくしちゃうのなんでだろ。

海の町ということで、夫が漁師という人も多く、悲しいお別れも多かったのでしょうか。

この絵だけでなく、夫を失った女性の悲しみを描いた作品が何点か展示されていました。

リュシアン・シモン《庭の集い》1919年

この絵も素敵だったな。

舞台の上の光と周りの暗さの対比が良い。

リュシアン・シモン 《ブルターニュの祭り》1919年頃

Ⅳ.日本発、パリ経由、ブルターニュ行 日本出身画家たちのまなざし

黒田清輝 《ブレハの少女》 1891年

黒田清輝ら日本人画家がブルターニュを訪れ、西洋画と日本画の融合した新たな表現を追求しました。

小杉未醒(放菴)《楽人と踊子》1921年

これもかわいくてよかった!

ブルターニュの木靴を履いてボンバルド(オーボエに似た楽器)を演奏する男性と、コワフをかぶって踊る女性たちが描かれています。

これぞまさしく西洋と東洋のコラボ。

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山本鼎 《ブルトンヌ》 1920年

藤田嗣治 《十字架の見える風景》 1920年頃

水彩のように見える油彩画。

岡鹿之助 《信号台》 1926年

ミュージアムショップ

図録、ポストカード(大判も数種類あり)、マスキングテープ、クッキー、ドラジェ缶、しおり、額縁型マグネットなどがありましたが、種類が少ないような気がしました。

変わり種としては非常食パンの缶詰でしょうか。笑

展覧会のグッズというよりも輸入謎グッズや海外のお菓子などが多かった印象で、個人的には微妙でした。

カフェ&レストラン

「CAFE すいれん」があります。

今回も、ナポリ風カルボナーラのパスタセットを選びました。

これおいしくてお気に入り。

憧憬の地 ブルターニュ展 概要

会期 2023年3月18日(土)- 6月11日(日)
会場 国立西洋美術館(東京・上野公園)  〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7
主催 国立西洋美術館、TBS
協賛 大和ハウス工業、DNP大日本印刷
協力 西洋美術振興財団