ブリューゲル「ベツレヘムの人口調査」を超解説!

こんにちは!

今回は、ブリューゲル《ベツレヘムの人口調査》についてです。

早速見ていきましょう!

ベツレヘムの人口調査

ピーテル・ブリューゲル《ベツレヘムの人口調査》1566年

一見、ただの田舎の冬の景色が描かれているように見えますが、実は聖書の一場面が描かれています。

 

大工道具をかついだヨセフが臨月のマリアをロバに乗せ、ナザレからベツレヘムへ登録のためにやってきたところです。

この後、マリアは馬小屋でイエスを産みます。

 

ローマ皇帝が税徴収のため人口調査を命じ、人々は生まれ故郷へもどって登録しなければなりませんでした。

 

居酒屋兼宿屋が臨時人口登録所になっており、人がごった返しています。

 

左下では、冬に備えて父親が豚を殺し解体し、母親がその血を、ソーセージ用にか、フライパンに受けています。

そばで子どもたちが見ています。

そのひとりがとても大きな風船を膨らませていますが、これはなんと豚の膀胱です。

子どもにとっては、すばらしい玩具でした。

サッカーボールのように蹴ったり、中に小石を入れてカラカラ鳴らしたり、浮き袋代わりにして泳いだりと、さまざまな遊びを工夫できたからです。

このように、豚は丸々一頭、余すことなく利用することができました。