グレコ「オルガス伯の埋葬」は伝説を元に描いた絵?超解説!

こんにちは!

今回は、エル・グレコの《オルガス伯の埋葬》を解説します。

早速見ていきましょう!

オルガス伯の埋葬

エル・グレコ《オルガス伯の埋葬》1586-1588年

トレドのサント・トメ教会の祭壇画として発注されました。

100年前のトレド領主オルガス伯の埋葬の際、聖ステファノと聖アウグスティヌスが降臨し、参列者の目の前で彼を埋葬したという伝説を描いた作品です。

解説

 

聖アウグスティヌスと聖ステファノが降臨して、甲冑を着たオルガス伯の亡骸を抱き抱えています。

 

金襴の衣装に描かれているのは、ステファノの受難シーンで、石打ち刑です。

 

グレコの息子がオルガス伯を指差しています。

 

参列者として現存のトレドの名士たちを描いています。

 

右側の毛皮をまとっている洗礼者ヨハネが、オルガス伯の魂をイエスに仲介しています。

天上の聖人たちの中に、まだ生存しているフェリペ2世の姿が描かれています。

大評判

2年がかりで完成したこの作品は、大評判になりました。

高位聖職者やインテリ層にとって、グレコのマニエリスム的表現は、斬新で魅力的でした。