モネからリヒターへポーラ美術館開館20周年展の感想と完全ガイド!

こんにちは!

今回は、箱根のポーラ美術館で開催中の「ポーラ美術館開館20周年記念展 モネからリヒターへ ― 新収蔵作品を中心に」に行ってきました。

モネからリヒターへ

チケット&クーポン情報

大人1,800円、大学・高校生1,300円、中学生以下無料です。

前売りは200円引きです。

詳しくはこちら

ロッカー

1階にあります。

音声ガイド

コロナの影響で中止しています。

写真撮影

一部写真撮影OKです。

OKな作品の近くにはカメラのマークがついています。

一部と書きましたが、半分くらい撮影できます。

混雑

土曜日の9時過ぎくらいに着き、16時過ぎくらいまでいました。

10時くらいまでは空いていて、その後どんどん人が増えていきました。

とはいえ、東京の大きな美術館の混雑と比べたら10分の1くらいの人混みだとは思いますが…。

館内も広く、絵も間隔を開けて展示しているので人が多くてもそこまで気になることはありませんでした。

ずっと同じ絵の近くにいるとわかるのですが、人の波があり、1つの絵の前に10人くらいいたかと思えば2、3分後には誰もいない…ということも多々あったので、少し待てばどの絵も近くでゆっくり鑑賞できます。

モネからリヒターへ 構成

第1部

ピエール・オーギュスト・ルノワール《レースの帽子の少女》1891年

ポーラ美術館、不動のアイドルですね!

ポーラ美術館で販売しているこの絵のお菓子の缶も持ってます。かわいくておすすめ。

フェルナン・レジェ《鏡を持つ女性》 1920年

ベルト・モリゾ 《ベランダにて》1884年

女性画家モリゾの一人娘ジュリーが描かれています。

思っていたよりも大型の作品でびっくりしました。1メートルくらいあります。

穏やかで幸せそうな空気感が伝わってきます。

モリゾの夫はマネの弟と結婚しています。

ジュリーが20歳になる前に2人とも亡くなってしまい、2人の友人だった評論家のマラルメ、モネ、ルノワール、ドガが彼女を支えました。

そしてこの絵は、モリゾの他界後、ジュリーが彼らの協力を得て開催したモリゾの追悼大回顧展に出品された作品です。

ロベール・ドローネー《傘をさす女性、またはパリジェンヌ》1913年

この絵の横にモネが描いた日傘をさす女性の絵《散歩》が飾ってあり、比べて見るのも面白かったです。

クロード・モネ《睡蓮》1907年

いつ見ても、何度見てもポーラの《睡蓮》は上品ですてき…。

ポール・セザンヌ《ラム酒の瓶のある静物》1890年頃

アンリ・マティス《オリーブの木のある散歩道》1905年

岸田劉生《麗子》シリーズ

佐伯祐三《リュ・デュ・シャトー》1925年

松本俊介《街》1940年

第2部

難波田龍起《生命体の集合》1970年

 

白髪一雄 《泥錫》1987年

中西夏之《洗濯バサミは攪拌行動を主張する》1963年

 

中西夏之《韻ーS》1960年

これを見たとき、今見ているMCUのドラマ「ムーンナイト」を思い出さずにはいられませんでした。

 

展覧会名「モネからリヒターへ」そのままの展示です!

この展覧会では、モネの時代から現代までのアートが展示されているため、その流れを見ることができます。

ゲルハルト・リヒター 《抽象絵画(649-2)》1987年

これが!ポーラ美術館が!30億円で落札した絵です!!初お披露目〜!

写真や画像で見てももちろんすごいのですが、実物とは全く別物です。

実物を!!ぜひ!!!見てください!!!

実際に見ると、グッと脳内に色や情報が入ってきて、「これが実物を見るということか…」となること間違いなし。

ずっと見ているといろんな風景が浮かび上がってきますよ〜!

今度6月に東京国立近代美術館でリヒター展があります。なんと16年ぶり!

ちなみにリヒターさんは現在90歳、今を生きる巨匠です。

クロード・モネ《睡蓮の池》1899年

モネの《睡蓮》と並んでの展示です。

モネも視力が悪化して、最終的にはリヒターのような抽象的な絵を描いています。

クロード・モネ《日本橋》1918‐1924年マルモッタン・モネ美術館

欲を言えば、上の絵のような晩年のモネが描いたサイケデリックな方と並べて欲しかったなぁという気持ちも。

視力が悪化し、モネも最終的にはリヒターのような抽象的な絵を描いています(視力が悪くなったからこうなったのか、冒険してみたのかはわかりませんが)。

一応書いておくと、上のサイケな絵と、ポーラで展示している《睡蓮の池》は同じ場所を描いた絵です。

モーリス・ルイス《ベス・ザイン》1959年

ヴィルヘルム・ハマスホイ《陽光の中で読書する女性、ストランゲーゼ30番地》1899年

この展示室内にはハマスホイのこの絵と下のリヒターの作品の2点だけが展示されています。

ハマスホイは自分の家が大好きで、常に自分の家の中を描いていました。

上の絵はハマスホイの母親がモデルです。

ハマスホイは省略の天才で、よく見ると椅子の脚が無かったり壁の模様が途中で消えていたりします。

ちょっとゆがんでいる部分があったり、床を沼のように描いていたりと、見れば見るほど新たな発見があって面白いです。

ゲルハルト・リヒター《グレイ・ハウス》1966年

ぼやけた写真に見えますが、絵です。

リヒターは、こういったぼやけた写真に見える絵シリーズを制作しています。

ハマスホイの静かでちょっとさみしさのある雰囲気とマッチしていました。

杉本博司「Opticks」シリーズ 2018年

「Opticks」の意味は「光学」です。

このシリーズは、ニュートンのプリズム実験を再現しつつ、最新技術を駆使して制作された作品です。

プリズムを通すと光が赤とか黄色とか青色に分かれますよね、その分かれた色を壁に投影してカメラで撮影した物を微調整して作品にしています。

会場内が暗くて静かなこともあり、没入感がすごい…一種の瞑想のような体験ができます。

中村忠良

三島喜美代の作品たち

一見、空き缶や段ボール、コミックや新聞のように見えます。

しかしコミックの大きさを見て分かるように、実物ではありません。

 

なんとこれら、全て焼き物です。セラミックです。落としたら割れます。

産業廃棄物などを高温で溶解するとガラスのような粉になり、溶融スラグという素材になります。

それを使用して作った作品です。

前から実物を見てみたいな〜と思っていたので、この展示はうれしかったです。

 

ルノワールの絵が…

 

 

レジェの絵に!

見る向きで絵柄が変わるちょっとしたフォトスポットもありました。

 

晴れの日は天井を見てみてください!

水が流れていてこれも素敵です…。

カフェ&レストラン

 

2つあります。

レストラン「アレイ」では、企画展コラボメニューなどを楽しむことができます。

カフェ「チューン」は、ケーキや軽食などを楽しむことができます。

カフェは私が見た限りでは終日空いていましたが、レストランは11:45には列ができていました。

ポーラ美術館の周りに飲食店がなく、美術館でランチとなるとこのレストランのみになるので、並びたくない人は11時すぎくらいに行くのがおすすめです。

美術館のレストランということでちょっと割高&味は普通&メニュー数少なめです…。

今回レストランでビーフシチューを食べました。

ミュージアムショップ

 

ポストカード、マグカップ、お菓子、複製絵画など様々なものがあります。

 

今回は厚みのあるかわいいマグネットを購入しました!

さらにこの紙袋、、、ただの紙袋ではありません。

 

なんと内側にマティスの絵が印刷してあります!

最高に可愛い…!!

有料のショッパーは全3種類、大中小(50、100、150円)とあり、小がこのマティス、中は美術館周辺の森の風景写真、大はモネの《睡蓮》がプリントされています。

 

以前購入したモネの睡蓮のカップ&ソーサー、とてもかわいくて使いやすくて食洗機もOKなのでおすすめです!

ポーラ美術館はロゴもおしゃれでグッズのセンスもとても良くて、他の美術館も見習ってほしいなぁといつも思っています。

モネからリヒターへ 概要

会期:2022年4月9日(土)~2022年9月6日(火) 会期中無休
会場:ポーラ美術館 展示室1~5、アトリウム ギャラリー、アトリウム ロビー、森の遊歩道
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料:大人 1,800円、シニア割引(65歳以上) 1,600円、大学・高校生 1,300円、中学生以下 無料、障害者手帳の所持者および付添者(1名まで) 1,000円
※団体割引、各種前売券による割引あり