家プロジェクトの感想と完全ガイド!所要時間は?

こんにちは!

今回は、直島の家プロジェクトを紹介します。

早速見ていきましょう!

家プロジェクト

直島・本村地区にある、空き家などを改修した7軒でアート作品を鑑賞することができます。

本村ラウンジ&アーカイブ

 

まずは「本村ラウンジ&アーカイブ」に行って、チケットや整理券を手に入れます。

中には休憩スペースやグッズが売っています。

チケット

共通チケット(「きんざ」を除く6軒を鑑賞)1,050円
ワンサイトチケット(「きんざ」を除く1軒のみを鑑賞)420円
※15歳以下は無料
※「きんざ」は完全予約制

所要時間

ひとつひとつをさっと見たとしても2時間は必要です。

効率的にまわって、移動は早歩きでギリギリまわりきれるかな?といったところ。

3時間くらいあればゆっくり鑑賞しながらまわれそうです。

私は1時間30分ほどしか滞在できなかったので、きんざと護王神社は諦めましたが、それでもかなりギリギリでした。

混雑

平日の午後、閉館1時間30分前の15時頃に行きましたが、ほとんど人がいませんでした。

このときにもらった南寺の整理券は15時30分でした。

どこの施設も基本的に貸し切りのような感じで楽しめてとても贅沢な体験でした。

まわった順に「家」を紹介します!

是非計画の参考にしてください。

碁会所

 

まずは「本村ラウンジ&アーカイブ」の近くにある「碁会所」から。

「碁会所」という名称は、昔、碁を打つ場所として島の人々が集まっていたことに由来しています。

 

建物全体を作品空間として須田悦弘が手がけ、内部には 速水御舟の「名樹散椿」から着想を得てつくられた作品「椿」が展示されています。

 

庭には本物の五色椿が植えられており(冬に咲く)、室内にある木彫りの椿と見比べてみるのも面白そうです。

 

「椿」のある部屋と隣り合わせに何もない部屋があります。

「な〜んだ、何もないじゃん」と思ってすぐ出て行かないように…よく見るとあることに気づくかもしれません。

※自力で探したい方はこの下は読まないでください。

なんと何もないと思っていた部屋にあるこの「竹」、竹ではありません。木彫りです。

椿の部屋にあるのは竹です。

南寺

 

今回、家プロジェクトで一番楽しみにしていた南寺!本当によかったです。

「南寺」は、ジェームズ・タレルの作品のサイズにあわせ、安藤忠雄が設計を担当した新築の建物です。

元来この近辺には5つの社寺と城址が集まっており、「南寺」は、かつてここに実在していたお寺が人々の精神的な拠り所であったという記憶をとどめようとしています。

整理券

3〜11月は整理券が配布されるので、本村ラウンジ&アーカイブでもらう必要があります。

整理券の指定時刻の10分前に南寺に行く必要があります。

私は20分くらい前に着いてしまって、ここで時間を無駄にしたのがもったいなかったなぁ〜と後々思いました。

通り道に角屋があり、そこまでボリュームがなかったので、さっと見ておけば最後護王神社に寄る時間が作れたのに…と後悔後悔…。

10分前に説明を聞いたら、真っ暗な空間で作品を鑑賞します。

暗闇の中椅子まで移動するのですが、結構怖かったです。

最初は真っ暗で何も見えなくて、何がなんだかわからず、もしかしてこのまま私には何も見えないまま終わるのでは…と不安になってきた頃に、「何か」がぼんやりと見え始めます。

 

ここからが本当にすごくて、うわ〜〜うわ〜〜と思いながら部屋を出ました。

タレル好きにはたまらない空間でした。

運良く貸し切りで体験できたのもとてもよかったです。

角屋

 

「角屋」は、家プロジェクトの中で一番最初に完成しました。

200年ほど前に建てられた家屋を、漆喰仕上げ、焼板、本瓦を使った元の姿に修復しています。

 

「Sea of Time 98’」は、125種類のスピードで明滅するデジタルカウンターが置いてあります。

 

1998年、作者の宮島達男が、5〜95歳までの島民125名に頼んで、デジタルカウンターのスピードを自分の好きなように設定してもらいました。

20年後の2018年に、再び125名に集まってもらい、スピードの再設定を行ったそう。

 

「Naoshima’s Counter Window」は、静かに変化し続けるデジタルカウンターが窓に設置されています。

数字の隙間から島の日常が見えます。

 

「Changing Landscape」は蔵の中にある作品です。

江戸時代後期の画家岡本豊彦の山水画が描かれた軸装に、宮島達男がデジタルカウンターを重ねて描いた作品です。

はいしゃ

 

かつて歯科医院兼住居であった建物を、大竹伸朗(直島銭湯「I♥︎︎湯」もこの方が作者です)がまるごと作品化しています。

 

家のあるところは彫刻的であり、または絵画的であり、あるいはさまざまなものがスクラップされているなど、多様なスタイルが盛り込まれています。

作品タイトルの「舌上夢」という言葉は、何かを口にしている時、味や匂いなどの感覚からたどる夢の記憶のプロセスを表現しています。

 

 

うわ〜〜すごい!1階から見る女神にテンションが上がります。

 

階段を登ると…

 

ものすごく近い距離から女神の自由を見ることができます。

部屋の中に女神がいるのがなんともシュール。

 

ピンク色の堀にはタイルと…

 

歯!!!

 

銀歯もあります。

もちろん本物ではありません。限りなく本物に見えますが…。

石橋

 

明治時代、製塩業で栄えていた石橋家の家屋は、2001年4月まで個人宅として使われていました。

 

直島では古くから製塩業が人々の生活を支えており、直島の歴史や文化をとらえるという観点からも、家そのものの再建に重点がおかれました。

千住博が着想から5年の歳月を費やして「場のもつ記憶」を空間ごと作品化しています。

 

襖絵には、銀泥が使われており、銀が時間の変化とともに黒く変色しています。

「時間の経過」を表現しています。

次回来たときに、写真を見比べるのが楽しみです。

 

滝のような部屋

 

石橋家の石橋。

護王神社

 

今回は、時間が足りず、泣く泣く断念した護王神社、ベネッセハウスのパーク棟にある杉本ギャラリーに模型が飾られていました↑

江戸時代から祀られている護王神社の改築にあわせ杉本博司が設計しました。

 

石室と本殿とはガラスの階段で結ばれていて、地下と地上とが一つの世界を形成しています。

 

このガラスの階段は地下に続いており、地下からも鑑賞することができます。

この辺りはかなり虫がいるようなので、暖かい時期に行かれる方は虫除けスプレー必須です。

きんざ

「きんざ」の建物は築百数十年の小さな家屋でした。

屋根や柱などの構造はそのままに伝統的な技術を使いつつも、家屋そのものが外壁も含め作品化されています。

内藤礼(豊島美術館の「母型」もこの方が作者です)が、すでにそこにあった時間と自然の関係性に、ほんの少し手を加えることによって新たな空間を創出しています。

この作品は完全予約制で、ひとりずつ内部に入り、15分間作品を鑑賞することができます。

今回は、予定が縛られるのが嫌で事前予約をしていなかったので諦めました…。