こんにちは!
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展で作品が来日している、カルロ・クリヴェッリという画家を知っていますか?
早速見ていきましょう!
画家カルロ・クリヴェッリとは
カルロ・クリヴェッリ(1430年頃-1495年)はイタリアの画家です。
ヴェネツィアで生まれ、同じくヴェネツィアの画家マンテーニャの影響を受けます。
当時、油絵が登場し人気だったにも関わらず、昔からあるテンペラと金箔を使い続けました。
人妻を誘惑する
1457年に人妻を誘惑した罪で告発され投獄されます。
20代で人妻に手を出すとは…
出獄後はヴェネツィアを離れ、二度と戻ることはありませんでした。
冷ややかな空気感のある美女
カルロ・クリヴェッリ《マグダラのマリア》1475年
いろんなマグダラのマリアを見てきましたが、クリヴェッリの作品がマグダラのマリア史上No.1。
抜群に素敵。
冷ややかな空気感のある美女ってステキ…
マグダラのマリアとは、(諸説ありますが)元娼婦の聖女で、絵画の中では壺と一緒に描かれることが多いです。
それと手がすごい。
手がすごいことになっていますが、これも美しく見せるため、手が長く描かれています。
手を長く描くことで遠くから見たときにとても優美な仕草に見えます。
瞳の色もキレイ…肌の色も美しい…ハイライトがキレイ…きめ細やかな肌…
お洋服もとてもステキ…金が映えてますね。
果物入れがち
カルロ・クリヴェッリ《ろうそくの聖母》1492年頃
すごいフルーティー!!!
カルロ・クリヴェッリ《ピエタ》1485年
ピエタというのは、十字架にかけられて死んだキリストを下ろした後の場面です。
なのでみんな嘆き悲しんでいます。
右にいるのはヨハネという聖人ですが、悲しみ方が独特すぎてキリストより目が行きます…
そんな場面の頭上にはたくさんの果物が…
その他作品にも多数果物が登場します。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展で見ることができる作品
なんとなんと!クリヴェッリの作品が日本で見れるまたと無い機会がもう既に訪れているはずでした…!
コロナウイルスの影響で現在休館中の上野の国立西洋美術館で「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」で初来日の作品がこちら!
カルロ・クリヴェッリ《聖エミディウスを伴う受胎告知》1486年
クリヴェッリの作品の中で1番有名な絵です!!!
しかも2m以上ある大作です!!
これが日本に来るなんて最初で最後だと思うので、絶対見たい〜!!!のに休館…
受胎告知というのは、マリアがキリストを神の力で身ごもったんだよ!っと天使ガブリエルが伝えに来る場面のことです。
謎の超展開ですが、この場面はとても人気で、数多くの絵に描かれているど定番のシーンです。
空からビームを受けているのがマリアです。ビームを出しているのは神です。白い鳩は精霊です。これによってマリアは妊娠します。(なぜ)
クリヴェッリの受胎告知の絵は、他の受胎告知の絵と比べて、いろんなものが描き込まれています。
左の鳥のような怖い羽根が天使ガブリエルです。
その横で街の模型持っている人なに?(笑)何しにきたの(笑)ていうか誰?って思いません?
そもそもこの絵、イタリアのとある街で自治政治が認められたお祝いに教会を作ることになり、そこに飾る用にクリヴェッリに発注した絵なんです。
なのでその街の守護聖人聖エミグディウスが街の模型を持って描かれているんです!
宗教画の面白いところは、こうやって時として部外者が謎に画面に一緒に登場するところです。(笑)
宗教画に見慣れてくると、「あれ、だれこの人???」って感じで、そのシーンには存在しないはずの人が紛れていて、紛れているからには理由があるので、それを調べるのも結構楽しいです。(マニアック)
クリヴェッリの受胎告知の絵はいい意味でいろんなものがごちゃごちゃと描かれているので、とても見応えがあって楽しいです。
はぁ、早く見たいなぁ〜〜!!!
・クリヴェッリは20代で人妻に手を出したけど、女好きが功を奏して?冷艶な美女を描いた ・果物描きがち