人生と航海、旅の終わりと死の近さを描いたフリードリヒ『人生の諸段階』を超解説!

こんにちは!

今回は、フリードリヒの《人生の諸段階》を解説します。

早速見ていきましょう!

人生の諸段階

カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ《人生の諸段階》1835年頃

夕暮れのバルト海に、船5隻と5人の人々、これらが何を意味するのか、是非考えながら見てみてください。

登場人物

 

フリードリヒです。

脳卒中で倒れ、自分の死期を悟ったときに描いた作品でした。

 

甥です。

フリードリヒ亡き後、子供たちの後見人となりました。

 

フリードリヒの一番上の娘です。

 

フリードリヒのまだ小さい2人の子どもたちです。

船の意味

 

人生の舞台に見立てています。

長い航海を終え、帆をたたんで着岸しようとしている目の前の大きな船に、人生を終えようとしている自分自身を投影しています。

右奥の外海に出た2隻の船は、成長して外の世界へ羽ばたこうとしている一番上の娘と甥を表しています。

手前の左右に浮かぶ2隻の船は、まだ外海に出ることができない小さな2人の子どもを表しています。

この絵は、人生の様々な段階、旅の終わり、死の近さを寓意的に表した作品です。