不穏な絵 アンドリューズ夫妻の肖像画について解説!

こんにちは!

今回は、ゲインズバラが描いた謎多き《アンドリューズ夫婦》の絵についてです。

早速見ていきましょう!

アンドリューズ夫婦

トマス・ゲインズバラ《アンドリューズ夫婦》1750年頃

カンバセーション・ピース

新婚のアンドリューズ夫婦の肖像と風景を組み合わせた絵です。

背景の土地は全てアンドリューズ氏の領地でした。

「肖像画」というと、通常1人だけの絵ですが、イギリスでは、家族や自分の持ち物と一緒に描いてもらうという「カンバセーション・ピース」が流行っていました。

カンバセーション・ピースは、1枚の絵に複数人の肖像画を描くので、1人1枚描いてもらうよりも安く済みます。

風景が描きたかった

この絵、夫婦の肖像画にしては、夫婦にいすぎですよね。

肖像画を描くだけなら、こんなに風景を描く必要はありません。

これでは風景と人物、どちらが主役かわかりません。

では、なんでこの絵、やたら風景を描いていると思います…?

それは…

風景が描きたかったからです。

ゲインズバラは、肖像画よりも風景画が好きで、当初は風景画を描いていました。

しかし、風景画の需要はなく、高値で売れるのは肖像画。

お金のためにしぶしぶ肖像画を描くことにします。

そこで思いついたのが、肖像画でありながら風景画でもある絵を描くことでした。

プラス、肖像画には、モデルの持ち物(宝石や美術品、家具など)を一緒に描いて、富や名声、教養や知識を示します。

アンドリューズ夫妻の持ち物は、この景色、土地なんです。

不穏な天気

天気不穏すぎません?

私がアンドリューズ夫妻だったら、「晴天で描いてよ…」って思うけどなぁ…

でも、ゲインズバラ的には変化する天候を描くことで、画家としての技量をアピールしたかったんでしょうね。

微妙な表情…

アンドリューズ夫人の顔をよく見ると…

独特。

怒り悪意なのか、ウンザリしているのか、奇妙な顔です。

フェイス・ウィスパラー(ボディーランゲージと表情を読み取るプロ)が、彼女の表情を見ると、彼女の顔の下半分に、軽蔑の感情が現れているそう。

本当かどうかわかりませんが、夫婦仲悪かったらしいです。

未完成の作品

アンドリューズ夫人の膝の上部分が未完成です。

夫が狩りで獲ってきたキジ説や、後に子供が生まれた時に赤ちゃんを描くために空けておいた説などありますが、結局完成することはありませんでした。

なぜ未完のままなのか、何を描くつもりだったのか、なんで夫人は微妙な表情をしているのかなど、謎が多い作品です。

なのでこの絵はとても人気があります。

ディズニーシーにパロディがある

ちなみにこの絵、ディズニーシーのお土産物屋さん内に、美女と野獣バージョンのパロディが飾られています。

かわいいので是非探してみてください!