こんにちは!
今回は、ラファエロの《神々の会議》を解説します。
早速見ていきましょう!
神々の会議
ラファエロと工房《神々の会議》1518年
オリュンポスの神々が集まり、眉を寄せるゼウスを前にエロスが申し開きをしています。
人間プシュケに恋をしたエロスは、何とか神々に彼女を認めてもらいたいのですが、そうした重大な決定には12人のオリュンポスの神にお伺いを立てなければなりませんでした。
左端にいるのがプシュケで、その右にいるヘルメスが彼女にすすめているのが、人間を神に変えてくれる飲料ネクタルです。
エロスが飲む許可を取りつけることができれば、彼女は飲むことができます。
我が子エロスを指さすアプロディテは、プシュケについて「自分が課した数々の試練を乗り越えた、エロスの愛に値する女性だ」と説明しています。(その後プシュケは無事ネクタルを飲むことができました)
オリュンポス12神などここに描かれている人物は、それぞれアトリビュートとともに描かれているので、誰が誰なのか判別することができます。
左から順に登場人物を紹介します。
プシュケ
ネクタルを受け取るプシュケ、彼女の足元にはプットがいます。
ヘルメス
旅の守護神であり、神々の伝令使ヘルメスのアトリビュートは、カドゥケウスという杖と羽根のついたペタソスという帽子です。
スピンクス、テベレ川、ナイル川
左から、スピンクス、テベレ川とナイル川の擬人像です。
ヤヌス
2つの顔持っているのはヤヌスです。
1つの顔は過去を、もう1つの顔は未来を向いています。
ヘパイストス
炎と鍛冶の神ヘパイストスのアトリビュートは金槌です。
ヘラクレス
ギリシャ神話で1番の英雄で、半神半人(父親がゼウス)のヘラクレスのアトリビュートは棍棒です。
ディオニュソス
ぶどう酒と豊穣の神ディオニュソスのアトリビュートは、ぶどうの冠です。
アポロン
芸術の神アポロンが描かれています。
アレス
戦争、破壊の神アレスのアトリビュートは鎧などの武器です。
アプロディテ、エロス
愛と美の女神アプロディテは、エロスの母です。
ハデス
ゼウスの兄で、冥界の王ハデスのアトリビュートは番犬ケルベロスです。
ポセイドン
ゼウスの兄で海神ポセイドンのアトリビュートは三叉槍です。
ゼウス
神々の王ゼウスのアトリビュートは鷲です。
アルテミス
狩りの女神アルテミスのアトリビュートは三日月の髪飾りです。
ヘラ
ゼウスの妻で婚姻と女性の女神ヘラのアトリビュートは孔雀です。
アテナ
知恵や戦略の女神アテナのアトリビュートは鎧です。