こんにちは!
マンネリの語源が、実はマニエリスムという美術様式だって知ってましたか?
どういうことなのか早速見ていきましょう!
マンネリの語源はマニエリスム
マニエリスムはフランス語です。
元々はイタリア語のマニエラに由来し、意味は「手法」です。
ミケランジェロやラファエロという今も当時も最強の芸術家たちの「マニエラ(手法)」を模倣しただけ、
「型にはまった新鮮味のない作品」と評価され、「絵画の衰退だ〜」と言われた絵画の総称が「マニエリスム」です。
英語でマンネリズム、日本語のマンネリはここから来ています。
マンネリな絵たち
面白いのは、マンネリな絵だねグループに入れられてしまった画家の絵に限って、結構変わっていて面白かったりします。(笑)
当時は、新しさに欠ける!と評価が低かった作品たちも、現在では再評価されています。
マニエリスムの代表作をいくつか見ていきましょう〜!
首長い
パルミジャニーノ《長い首の聖母》1535年頃
聖母の首が長いですね。
首どころか全身が引き伸ばされています。
顔と体のバランスがもう謎です。
赤ちゃんのはずのキリストもやけに長い。落ちそう。
ちなみにこの絵、よ〜〜く見ると、幽霊みたいなものがぼやっといるので、是非探してみてください!
答えは後日パルミジャニーノ祭りにてアップします!
いろいろどうした
アーニョロ・ブロンズィーノ《愛の勝利の寓意》1540-1545年
何の絵??って感じだと思うのですが、謎解き用の絵です。
謎についても、ひとつひとつ説明すると長くなるので、別の機会に解説しますが、ここに描かれているもの全てになんらかの理由があり、何かを表しています。
ヴィーナスにキスしている天使(ヴィーナスの子供)なんか、もう身体どうした???何があった???って感じの引き伸ばしと曲がりくねり具合。
ヴィーナスも、その姿勢ツラくない???大丈夫???
って感じですが、これこそマニエリスムの特徴であり、美しさや、官能さを表現するため、あえて身体を引き伸ばしたり、くねらせたりしています。
ちなみにブロンズィーノとその上のパルミジャニーノは同じ年にイタリアで生まれています!
ジョジョじゃあるまいし…
エル・グレコ《ラオコーン》1610-1614年
すごいポージンズですよね。
エル・グレコは見てわかるように独特な雰囲気と、劇的な明暗、人物が異様に引き伸ばされ曲がっているのが特徴です。
ザ・マニエリスムですね。
『ジョジョ』もなかなか無理のあるポージングが多かったり(笑)、絵が独特のタッチで劇画っぽかったり、通ずるものがあるなって思ったり。
ちなみにラオコーンは倒れている白ひげのおじさんで、近くのすごいポージングの2人は息子で、毒蛇に噛まれて3人とも死んでしまうシーンが描かれています。(この後有名な「トロイの木馬」へと繋がります)
誇張がすごい
ジュゼッペ・アルチンボルド《春》1563年
今までの絵も、誇張されたプロポーションが特徴でしたが、アルチンボルドの絵は、さらにさらに誇張してこうなっちゃいました!という感じですね。
春の植物が顔になっています。
現代の人が見ても「変わってるな〜」って思う絵なので、当時の人からしたら相当異質だったはず。
まとめ
・マンネリの語源は美術様式のマニエリスム ・マニエリスムは元々ある技法を誇張して描いた絵のこと