ミレーが描いた似ていない市長の絵と怒る自画像

こんにちは!

今回は、ミレーが依頼を受けて市長の絵を描いたけど、似ていないといわれて激怒したエピソードを紹介します。

早速見ていきましょう!

似ていない市長の絵

ジャン=フランソワ・ミレー《ジャヴァン氏の肖像》1841年

シェルブールで肖像画家としての名声を得たミレーは、肖像画の注文を次々と受け、3年間で50点以上制作しています。

その中で、シェルブール市議会から亡くなったばかりの前市長ジャヴァン氏の肖像画の依頼が来ます。

しかし、ミレーはジャヴァン氏を知らなかったので、写真を見て描くしかありませんでした。

出来上がりは「顔が似ていない」と不評、受け取りを拒否されてしまいます。

ジャン=フランソワ・ミレー《モーゼに扮した自画像 》1841年

これに怒ったミレーは、「ご支援いただいた未熟者からの感謝の意を込めて」という手紙と一緒に、モーゼに扮した自画像をシェルブール市に寄贈します。

絵の中のモーゼは、「隣人に偽るなかれ」という文字を指さしています。とても怒ってますね。

市はこの絵を受け取りますが、「君は芸術以外にも、礼儀作法を学んだほうがいい」と返信し、絵の代金も3分の1ですが支払われたそう…。