こんにちは!
今回は、マグリットの自画像を紹介します。
早速見ていきましょう!
マグリットの自画像
ルネ・マグリット《自画像》1923年
マグリットの描く自画像は、写実的で画家本人に似ているのに、「自画像」に特有の自己アピールのようなものを感じることができません(上の絵は作風が定まる前なので例外として…)。
どこか役割を演じている登場人物のような気配のある作品ばかりです。
ルネ・マグリット《無謀な企て》1928年
等身大の裸婦を描いていますが、どこにもキャンバスがありません。
これはピュグマリオン神話(自作の理想の女性像が人間になる話)を元に描いたのでしょう。
画家はマグリット、裸婦は彼の妻ジョルジェットです。
ルネ・マグリット《哲学者のランプ》1936年
マグリットはこの絵について「偏執的で放心状態にある哲学者の瞑想は、自閉した精神世界を思わせます。それはこの絵の中で喫煙している男がパイプの虜囚であるのと同じです」と語っています。
ルネ・マグリット《透視》1936年
画家が見ているのは卵ですが、キャンバスには鳥の絵が描かれています。
卵の未来の姿を予想して描いています。
これは、画家が何かを描くとき、モチーフを見てインスピレーションを得て、作品を形作っているということなのかもしれません。
そしてこの鳥は、最晩年の作品《大家族》に繋がっていきます。
ルネ・マグリット《透視》1938年
ルネ・マグリット《温室》1939年
一つ上の《透視》で着ているのと同じスーツです。
ルネ・マグリット《魔術師》1952年