こんにちは!
上野の東京都美術館で開催中の「ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展」に行ってきました。
目次
ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展
約70点の作品が来日しています!数は少し少なめですね…。
チケットの価格と入手方法
事前予約制です。
一般 2,100円、大学生 1,300円、高校生以下無料です。
詳しくはこちら
ロッカー
入り口入って左側にたくさんあります。
音声ガイド
展覧会ナビゲーターの女優・小芝風花さんと、声優の梅原裕一郎さんの音声ガイドがあります。
料金は600円です。
写真撮影
写真撮影不可です。
混雑
土曜日の朝イチ、9時30分の回で入りました。
お目当てはフェルメールなので、会場入ってすぐフェルメールの絵のところまで進みましたが(中間くらいのところにあります)、すでに人だかりが出来ていました。
それでも最初の方が人が少ないので、朝イチの回で最初にフェルメールの絵を見ることをお勧めします。
フェルメールの絵のところに30分くらいいた後で、そのままの順序で鑑賞しましたが、程よい人の数でとても見やすかったです。
最後まで見て、まだ見ていない第一会場に戻ったら、かなり大勢の人がいて、とっても鑑賞しづらかったです…。
小さいサイズの作品が多いので、人が密集しやすいんですよね…。
少しでも快適に鑑賞したい方は、朝イチの回でフェルメールを先に見て、そのまま回って第一会場に戻るルートがお勧めです。
体感的には、今六本木で開催中のメトロポリタン美術館展より人が多かったような気がします。
メトロポリタンの方は絵が大きいので、人が密集しづらいってこともあるとは思いますが。
フェルメールと17世紀オランダ絵画展 構成
フェルメールを借りることにほとんど全ての予算を使ってしまったのかな?と思わずにはいられない作品のラインナップではありましたが、修復後のフェルメールの絵の明るさ、鮮やかさを見るためだけに行く価値はあると思います!!!
フェルメール《窓辺で手紙を読む女》
ヨハネス・フェルメール《窓辺で手紙を読む女》(修復前)1657-59年頃
長い間ずっと、「これが正しい状態」だと思われていました。
絵の下にキューピッドらしき何かが描かれているのは昔の調査ですでに分かっていましたが、「フェルメールが自分で消した」んだろうと思われていました。
しかし、実は違ったんです…!
ヨハネス・フェルメール《窓辺で手紙を読む女》(修復後)1657-59年頃
フェルメールが消したのではなくて、彼の死後、誰かが塗りつぶしたものだったということが判明し、近年、元の状態に戻すための修復作業が行われていました。
そしてその作業が完了し、日本に来日しています。
なんと、所蔵館以外で世界初公開!です!すごい!
この絵についての詳細はこちら↓
レイデンの画家 ― ザクセン選帝侯たちが愛した作品
ヘラルト・テル・ボルフ《手を洗う女》1655-56年頃
「手洗い」というのは純潔の象徴とみることができます。
おとなしく座っている犬は忠誠を表しており、彼女の貞節を象徴しています。
またこの時代、犬を飼うことができるというのは、裕福な証です。
テル・ボルフは、このような裕福なブルジョワジーの絵を描いて有名になった画家です。
フランス・ファン・ミーリス《化粧をする若い女》1667年
ヘラルト・ダウ《歯医者》1672年
ハブリエル・メツー《レースを編む女》1661-64年頃
レンブラントとオランダの肖像画/オランダの風景画
ミヒール・ファン・ミーレフェルト《女の肖像》
レンブラント・ファン・レイン《若きサスキアの肖像》1633年
レンブラントが妻サスキアを描いた作品です。
羽根付きの赤いベルベッドの帽子をかぶっていますが、レンブラントはこういった豪華な衣装や小物を「絵のためだから」と言って買いすぎて、後に破産しています。
パウルス・ポッテル《家畜の群れ》1652年
パウルス・ポッテルは、動物画家としてこれから!という28歳の若さ、この絵の2年後に亡くなっています。
ヤーコプ・ファン・ライスダール《城山の前の滝》1665-70年頃
この絵ではありませんが、ゴッホも彼の絵を美術館に見に行き、感銘を受けています。
ライスダールの絵って、やっぱ他の画家とは違って上手いよな〜なんてしみじみと思いながら鑑賞しました…。
聖書の登場人物と市井の人々/オランダの静物画 ― コレクターが愛したアイテム
アドリアーン・ファン・オスターデ《タバコを吸う二人の農夫》1664年
ヤン・デ・ヘーム《花瓶と果物》1670-72年頃
絵の中にチューリップが描かれていますが、オランダではかつて、チューリップが大人気、金儲けのアイテムとなった時代がありました。
ワルラン・ヴァイヤン《手紙、ペンナイフ、羽根ペンを留めた赤いリボンの状差し》1658年
なんて書いてあるのかとても気になる…!
手紙の住所に、画家の知り合いやフランクフルトの商人の名前が書いてあるらしいです。
ヨセフ・デ・ブライ《ニシンを称える静物》1656年
最も人気のあるオランダ料理のひとつであるニシンは、この絵が描かれた17世紀では、貧乏人の食べ物だと見なされていました。
しかし画家は、全く異なる視点からニシンを描いています。
詩人で医者の画家の叔父がつくった、ニシンの塩漬けの詩を絵の中に引用しています。
どんな詩かというと、ニシンは二日酔い、いろんな体調不良に効果あるから欠かせないものだよね、すばらしい!というものです。
その詩の中に、パン、玉ねぎ、ビールなど、ニシンとの食事に欠かせないものが登場し、これらが描かれています。
ヤン・ステーン《ハガルの追放》1655-57年頃
聖書の一場面が描かれています。
泣いているのが女奴隷ハガル、彼女に「申し訳ないけど、出てってくれる…?」と言っているのがアブラハム、2人の子が赤い服のイシュマエルです。
部屋の中にいるのがアブラハムの妻サラと彼らの息子イサクです。
サラは長い間子供が生まれなかったため、跡継ぎの心配からハガルに夫との子を生ませました。
しかし、なんと!サラは90歳で子を授かり、彼らが邪魔になったので追放した、というドロドロの昼ドラのような物語です…。これが聖書だなんて。
ミュージアムショップ
図録やポストカード、マグネット、しおりなど様々なグッズがありました。
ミッフィーとのコラボぬいぐるみや、ミッフィー展かと思うようなグッズ(ステッカー、メッセージカード、シーリングワックスなど)が並んでいました。
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中でも私の一押しは、フェルメールの《窓辺で手紙を読む女》の角度を変えるとキューピッドが浮かび上がってくるグッズたちです!!いい!!最高〜!こういうのを待ってた!!
このマスキングテープ、最初全部同じ柄か〜味気ないな…と思っていましたが、よく見たら修復されていく様子が収められていて、俄然好きになってしまいました(買った)。
カフェ&レストラン
1階に「カフェ・アート」(50席)、「レストラン・サロン」(50席)、2階に「レストラン・ミューズ」(200席)があります。
フェルメールと17世紀オランダ絵画展 概要
会期:2022年2月10日(木)~4月3日(日)※2月14日(月)は臨時開室
※当初は1月22日(土)の開幕を予定していたが延期
会場:東京都美術館 企画展示室
住所:東京都台東区上野公園8-36
休室日:月曜日(2月14日(月)、3月21日(月・祝)は開室)、3月22日(火)
開室時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
観覧料:一般 2,100円、大学生・専門学校生 1,300円、65歳以上 1,500円
※日時指定予約制