ヴィーナスの誕生ってどんな絵?超解説!

こんにちは!

今回は、誰でも一度は見たことがあるはず、ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》を解説します!

早速見ていきましょう!

ヴィーナスの誕生

サンドロ・ボッティチェリ《ヴィーナスの誕生》1485年

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左から右へ物語は流れていきます。

《プリマヴェーラ》より若干小さいですが、縦約2メートル、横約3メートルと大きな作品です。

なんとこの作品、作者の死後400年くらい忘れ去られていた絵なんです。(なぜ)

《プリマヴェーラ》と登場人物がかぶるので、比較して見てみるのも面白いです。

海で誕生した愛の女神ヴィーナスが、ホタテ貝に乗っています。

ヴィーナスのこの立ち方ですが、現実的には不可能です。倒れます。

も長すぎます。解剖学的にありえません。

では、なんでこうなっているのでしょうか?

逆にホタテ貝の上で直立しているヴィーナスを想像すれば、「なんか違うな?」って思いません?

こんな優雅な雰囲気出ませんよね。とてもシュールな絵になりそうです。

体をS字にひねることによって、煙がふわ〜っとのぼっていくような、柔らかな雰囲気になります。

モデル

ロレンツォ・メディチの弟ジュリアーノの愛人、シモネッタ・ヴェスプッチでは?といわれています。

彼女は、ヴィーナス誕生の地としても有名なポルトヴェーネレに住んでいました。

この絵が制作される前に彼女は亡くなっているので、モデルかは微妙なところですが、絶世の美女だったので、美しい女神を描こう!!って思ったら、彼女の顔を思い浮かべた可能性はありますよね。

ゼピュロスとクロリス(フローラ)

西風の神ゼピュロスが息を吹きかけて、ヴィーナスを岸まで運んでいます。

ゼピュロスだけかと思いきや…

ちょっと息吹きかけてる!!

彼女はクロリス(精霊)でゼピュルスと出会い、花の神フローラへ変身します。

バラが舞っているので、すでにフローラに変身した後かもしれません。

ホーラ

季節の女神のひとりであるホーラが、ヴィーナスにドレスもしくはマントを差し出しています。

なんとこのホーラの動作、イエスに洗礼をほどこすヨハネと同じ動きをしています。

彼女はヴィーナスの付き人でもあります。

ホーラのドレスにはヤグルマギクの文様が一面に施されています。

青いヤグルマギクは、天上世界を連想させる花でもあります。

首回りのギンバイカの葉は、結婚における忠誠と変わらぬ愛を表します。

また、その花は、ヴィーナスの花とも呼ばれています。

ピンクのバラをベルトに。

バラはヴィーナスの持ち物です。

誰にも影がない

気付きましたでしょうか?

誰にも影がないんです!影を描かないことで、現実の話ではなくて、これは神々の話なんだよ、空想の世界なんだよ、ということを表しています。

植物

左下に描かれているガマ「再生」「多産」を表します。(淡水の植物なので、ここに描かれているのは厳密にはおかしいですが、あえて意図して描いている可能性も)

ちなみにヴィーナスが乗っていたホタテ貝「生殖」「豊穣」を意味しています。

右上のオリーブの木「平和」を意味しています。

ホーラの足元にはアネモネが!意味は「はかなさ」です。

画面を舞っているバラ「愛」と、描かれているものにも一つずつ意味があります。

天と地

海側の左半分は「の世界」、地上側右半分は「人間の世界」を表しているとも解釈できます。

構図

全体的に、右下がりの絵です。

右肩上がりという言葉があるように、右上がりだとプラスのイメージがあります。

この絵では、右下がりなのでヴィーナスの不安定感が画面全体で強調されています。

依頼者

この絵の依頼者や、描かれた理由についても諸説ありますが、メディチ家の誰かが依頼したようです。

注文が殺到した

この絵が大評判になり、ボッティチェリの工房には、「同じような絵が欲しい!!」という注文が殺到します。

そこで、ヴィーナスだけを描いた絵を制作し、売りました。