せめて絵の中だけでも…結ばれることのなかったラファエロの恋人の絵を超解説!

こんにちは!

今回は、ラファエロの恋人マルガリータについてです。

早速見ていきましょう!

ラファエロの恋人マルガリータ

モテモテのラファエロ

ラファエロ・サンティ《ラ・ヴェラータ(ヴェールの女)》1512-1515年

ラファエロは生涯結婚することはありませんでしたが、1514年に枢機卿メディチ・ビッビエーナの姪マリアと婚約はしています。

完全に乗り気ではありませんでしたが、出世したいラファエロは断ることもできず、婚約だけします。

しかしマリアが1520年に亡くなってしまい、結婚することはありませんでした。

美男子で、なんでも出来ちゃうラファエロは当然女性からもモテモテ。

「美しい女性を描くには、多くの女性と付き合わなければいけない」なんて言葉を残しています。

身分違いの恋

そんなラファエロの最愛の人は、パン屋の娘マルガリータ・ルティでした。

最愛の人だけれども、出世を狙うラファエロは、身分の低いマルガリータとの結婚に踏み切れず…(というか出来ず)

そこで、せめて絵の中だけでも…とウェデングドレスのような豪華な衣装と、ヴェールをかぶせ、上流階級の装いで彼女を描いたのが上の《ラ・ヴェラータ(ヴェールの女)》です。

ラファエロ・サンティ《サン・シストの聖母》1512-1513年

聖母マリアのモデルは同じくマルガリータです。

下の天使はよくパロディに多用されていますね!

サイゼリヤにも飾ってあります。

ディズニーシーにもこの天使のパロディがあります↓

ラファエロ・サンティ《小椅子の聖母》1513-1514年頃

聖母のモデルはマルガリータ、イエスのモデルの子は彼女との間に生まれた子という説が有力なんだとか。

独占欲?

ラファエロ・サンティ《ラ・フォルナリーナ》1520年頃

タイトルの《ラ・フォルナリーナ》イタリア語で「パン屋の娘」という意味で、マルガリータを描いた作品です。

当時の女性が、裸になるというのは、画家とよほど親密な関係でなければありえないことでした。

 

左腕に付けている腕輪には「ウルビーノのラファエロ」と刻まれています。

「彼女は僕のものだ!!!」っていうアピールです。

 

左手の薬指には指輪が…!

さらに、胸に手を当てるこのポーズは「忠誠」を意味し、花嫁を描く際の定番ポーズです。